根拠なき制裁発動
2016年06月04日 14:48 春・夏・秋・冬白を黒だと言い張り、不当な強権発動を正当化するのは米国の常套手段だ。米財務省は2月に国内で成立した制裁法に基づき、朝鮮を「マネーロンダリング(資金洗浄)主要懸念先」に指定、朝鮮を国際金融システムから締め出すために各国が同様な措置を取ることを求めた。
▼資金洗浄対策の国際基準をつくり、これに非協力的な国を指定する機関はFATFである。朝鮮国内には、資金洗浄を犯罪視し、処罰する法制度が存在する。中央銀行などはFATFとの協力強化にも努めてきた。ところが米国が妨害した。事実無根の謀略資料を提供してFATFの対朝鮮評価に介入した。朝鮮がFATF地域グループのオブザーバーに加入することを最後まで反対したのも米国だった。
▼朝鮮では「制度上の特性から、資金洗浄のような違法行為を行えない」(中央銀行キム・チョンギュン総裁)という事実を公にさせないために、米国は卑劣な工作を行ってきた。今回は、証拠を示さないまま、一方的に「主要懸念先」のレッテルを張った。国内法に基づく今回の措置は、朝鮮と取引した第3国の金融機関にも罰則を科す可能性があるとされるが、米国にそのような「特権」を与えた国などない。
▼国連国際法委員会の法典には、ある国が自己の目的のために政治経済的強圧措置を取り、他国の内政に干渉する行為は「人類の平和と安全に対する犯罪」とある。米国は「対北包囲網強化」を叫びながら、国際社会の面前で違法行為を働いている。(永)