埼玉県の2市1町で関東大震災92周年追悼式
2015年09月02日 12:06 主要ニュース自治体主催で朝鮮人犠牲者を慰霊
関東大震災発生から92年が経った1日、東京をはじめとする各地で、当時日本人に虐殺された朝鮮人犠牲者を追悼する式典が行われた。約250人の朝鮮人が犠牲となった埼玉県内では、虐殺現場となった北部地域の本庄、上里、熊谷の2市1町で、自治体主催の朝鮮人犠牲者追悼式がしめやかに執り行われた。
「申し訳ない気持ちでいっぱい」
関東大震災が発生した当時、「朝鮮人が暴動を起こしている」「朝鮮人が井戸に毒を入れている」などのデマが広がり、官憲や「自警団」員によって罪のない朝鮮人が6000人以上も虐殺された。埼玉県北部地域でも、東京方面から警察によって連行・移送されてきた人々をはじめとする多くの朝鮮人が、「自警団」などによって虐殺された。
本庄(長峰墓地)、上里(安盛寺)、熊谷(メモリアル彩雲)の3カ所で行われた関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式には、主催側の自治体首長、関係者たちと共に、総聯中央・権利福祉局の李洪一副局長、総聯埼玉県本部の趙一●(「行」の間に「冫」)委員長、総聯埼玉県北部支部の李龍泰委員長をはじめ総聯の各団体関係者たち、民団の役員たちなど、約300人が参加した。
追悼式に参加した在日同胞を代表して、李龍泰委員長が追悼の辞を述べた。李委員長は、「家族と離ればなれになりながら異国の地で血のにじむ苦労をし、無念にも虐殺された同胞たちのことを思うと、今でも胸がはり裂けそうな気持ちだ。このような惨事が二度と繰り返されないよう、血の教訓を後世にしっかりと伝えていく」と語った。