〈歴史を背負って生きる 1〉不屈の心で挑んだ差別の壁
2015年01月15日 09:51 主要ニュース 文化・歴史「人は女に生まれない。女になるのだ」と言ったのは思想家シモーヌ・ド・ボーヴォワールである。半世紀以上前、オトコ社会のなかでの女性の位置を、ずばりと示す言葉として、 世界中の女性の心をとらえた。
在日の女性たちにとっても、女性差別について否と主張しようものなら、大変な非難を浴びかねない時代であった。進歩的な思想や民族主義的な運動に取り組んでいた男性たちの中でも、女性差別の生活感覚を内面に同居させている状態が、むしろ一般的だった。