朝鮮・日本学校に通う中四国の同胞児童が絆深め/5県の青商会が共同企画
2014年09月03日 09:15 主要ニュース山口で「ピカピカミレキャンプ」
中四国地方の各県青商会(山口、広島、岡山、鳥取、愛媛)が共同企画する「ピカピカ!ミレキャンプ2014in山口」が8月20~22日にかけて国立山口徳地青少年自然の家で行われた。山口、広島、岡山、四国の朝鮮学校と中四国地方の日本の小学校に通う3〜6年生の児童ら126人(朝鮮学校96人、日本学校30人)が参加した。
「ミレキャンプ」2010年8月に初開催され、今年で5回目。このキャンプは、中四国地方に同じルーツを持つ仲間がこんなにたくさんいるのだということを肌で感じてもらい、その絆を深めることが第一の目的。
児童たちは1日目、開校式後に班別ミーティングに参加し、北九州市在住の裵東録氏による歌と踊りを交えたトークショーや屋内運動会を楽しんだ。2日目には「KYC学園」、施設の自然環境を利用したオリエンテーリングやTAP(徳地アドベンチャープログラム)を体験し、恒例の大バーベキューやキャンプファイアー、歌と踊りの発表会などを満喫した。
とくに「KYC学園」では、昆虫、レゴブロックロボット、ペットボトルロケット、サイエンスの4つの体験教室が用意され、児童たちはそれぞれ希望する教室で思いっきり学んだ。
この教室の開催に尽力してくれたのが朝大であった。
朝大側は青商会の要望を快く受け入れてくれ、昆虫教室の韓昌道先生、レゴブロックロボット教室の李成基先生を紹介してくれただけではなく、広島出身の理工学部の学生を中心にペットボトルロケット教室開催まで協力してくれた。サイエンス教室は山口初中の全俊明先生が講師を務めてくれ、そのおかげで「KYC学園」は大好評だった。
また、今年も中四国地方の朝鮮学校教員や朝大生、朝高生たち50人が児童たちの活動を全面的に支えてくれ、朝青専従活動家もバックアップしてくれた。
各県青商会からはスタッフとして延べ45人の会員たちがサポートしてくれた。
今回は山口県青商会が事務局を引き受けたことも大きな特徴であった。
山口県青商会では、昨年広島で開催された「ミレキャンプ」に参加し感銘を受けた幹事の発案により2014年の山口開催を提案。「山口青商会団結の場」「役員が一丸となり取り組むイベント」にしようと力を注いできた。
この間、準備物や舞台設営などの後方支援を一手に引き受けてくれた地域会長や仕事を終えて往復3時間以上かけて連日駆けつけてくれた地域会長、ドリンクや氷の常備のために保冷庫貸出を快諾してくれた地域幹事、ドリンクを大量に寄贈してくれた山口県青商会元会長の協力もあった。
こうした多方面からの協力もあり、キャンプは3日間の全日程を無事終了することができた。
最終日、記念品作りに続いて閉校式が行われた。
ここで児童たちは、「お腹いっぱいになるまで焼肉を食べたことやオリエンテーリングでみんなと協力して1位になれたことが一番の思い出」(山口県在住、3年生)、「キャンプに行くかどうか迷ったけれど、やはり来てよかった。来年も必ず参加するのでみんなまた会おう!」(岡山県在住、4年生)とそれぞれの感想を述べた。
閉校式では、感想文発表の後、今年が最後の「ミレキャンプ」参加となった6年生たちが青商会あての手紙を読んだ。
児童たちは、青商会のアボジたちのおかげで毎年楽しい思い出を作ることができたと感謝を述べながら、各県青商会会長たちにそれぞれの手紙を手渡した。
実行委員長である山口県青商会の姜哲秀会長は「子どもたちが楽しんでくれたことが何より良かった。その様子を見ながら私たちも力をもらい学ぶところも多かった。(感謝の手紙までもらい)まだまだ頑張らないといけないと思った」と新たな決意を述べた。
中四国地方の青商会では現在、「ミレキャンプ」の財政基盤となっている第3回ミレチャリティーゴルフコンペの準備を推し進めている。
【山口県青商会】