〈人・サラム・HUMAN〉文芸同北海道支部委員長／洪健一さん

同胞、若者つなぐ「場」を

高校受験に合格したころ、「ウリハッキョでウリマルを学んでこい」という父親の一言で宮城県仙台市にある東北朝鮮初中高級学校（当時）高級部へ編入。青森県弘前市の実家を離れ寄宿舎での学校生活を送った。

卒業前に担任から発せられた一言が人生の転機に。「金剛山歌劇団では男性舞踊手を探している。健一、考えてみてくれ」。他の就職先が内定していただけに迷ったが熟考した末に「まずは1年間」と決断。運動神経には自信があったものの朝鮮舞踊とは無縁。努力に努力を重ね、舞台で長いサンモを回す役をもらった。