「非人間化」の動きに抗え、許すな排外主義/著者、加藤直樹さんに聞く
2014年07月28日 14:54 主要ニュース「九月、東京の路上で、1923年関東大震災、ジェノサイドの残響」
約1ヵ月後には、関東大震災・朝鮮人虐殺91年を迎える。軍や官憲によって「朝鮮人が暴動を起こす」などの流言飛語が流され、軍・官憲はもとよりそのデマを信じた民衆らによって、関東一円で数千人の朝鮮人が虐殺された。この凄絶な事件を歴史資料からたどったノンフィクション「九月、東京の路上で 1923年関東大震災 ジェノサイドの残響」(ころから)が、今春出版されて以来、版を重ね、既に1万部が出た。
しかし、これは過去の話ではない。今、東京や大阪はじめ各地で在特会などのレイシスト(人種・民族差別主義者)たちが、「朝鮮人を殺せ」などと叫ぶヘイトデモを繰り返してきた。「こうした状況と90年前のできごとは本質的に同じだと、みなが切迫した思いを持っている。今こそ、この動きに抗わなければ」。フリーライターの加藤直樹さん(46)は著書に込めた思いをそう語る。