「無償化」裁判の認識深める三多摩の集い/「世論の力で現状打破を」
2014年06月20日 16:59 主要ニュース 民族教育立川町田朝鮮学校支援ネットワーク・ウリの会(ウリの会)が主催する「『東京朝鮮高校生裁判』って?三多摩の集い」(三多摩の集い)が19日、東京都立川市のたましんRISURUホールで行われた。ウリの会のメンバー、地域の同胞、日本市民など114人が参加した。
今年2月、「高校無償化」制度の対象から朝鮮高級学校を除外したのは違法だとして、東京朝鮮中高級学校の生徒らが国を相手取り国賠訴訟を起こした。
三多摩の集いではまず、西東京朝鮮第一初中級学校に通う児童・生徒たちの学校生活や、京都朝鮮第1初級学校(当時)への「在日特権を許さない市民の会」(在特会)メンバーらによる襲撃事件(2009年12月)などが収録された映像が上映された。
その後、「外国人学校・民族学校の制度的保障を求める連絡会」のメンバーで、東京弁護団のひとりである師岡康子弁護士が国賠訴訟とその経緯について説明した。
師岡弁護士は、2013年2月、文部科学省が各種学校の認可を得た外国人学校に適用される「高校無償化法」の省令を一部削除し、朝鮮高級学校に対して不指定処分を行ったことについて言及。不指定処分は、教育の機会均等という「高校無償化法」の目的に反するものであり、同法の委任の範囲から逸脱しているとしながら、「拉致」や核問題などの政治的理由で生徒らの学びへの意志を無為にする点で、「全ての意志ある後期中等教育段階にある生徒の学びを保障」する同法の趣旨を根底から覆す違法行為であると指摘した。