京都中高創立60周年記念大祝祭、1,800余人で賑わう
2013年11月27日 16:29 主要ニュースウリハッキョへの愛情にあふれて
「京都朝鮮中高級学校創立60周年記念同胞大祝祭」が23日、同校で盛大に行われた。総聯中央の裵益柱副議長、総聯京都府本部の金学福委員長、総聯滋賀県本部の金永守副委員長、京都中高の趙明浩校長、創立60周年記念行事実行委員会の姜優、許義弘共同委員長、同校の生徒や教職員、卒業生、学父母、府内の朝鮮学校児童や同胞、日本人士など約1,800人が参加した。
1部の記念式典では愛国歌の奏楽に続いて、総聯京都府本部の金学福委員長が祖国から送られてきた祝電を朗読した。
祝祭では裵益柱副議長があいさつした。
副議長は、京都と滋賀の1、2世同胞たちが団結し愛族愛国運動を繰り広げてきたからこそ、京都中高が創立60周年を迎えられたとしながら、今年5月に完成した京都朝鮮初級学校の新校舎も同胞たちの愛国心が脈々と受け継がれていることの表れだと語った。
また、京都朝鮮第1初級学校(当時)に対する「在日特権を許さない市民の会(在特会)」の差別的な街宣活動の訴訟で勝訴を勝ち取ったことは、日本各地の同胞たちに力と勇気を与えたと強調した。
趙明浩校長が報告を行った。 校長は、学校を物心両面から支えてきてくれた同胞や卒業生に対して謝意を表しながら、53年4月に京都朝鮮人中学校が開校、55年には高級部を併設し京都朝鮮中高級学校の歴史が始まり、これまで5,300人を越える卒業生を送り出したと語った。
今年に入り京都中高創立60周年記念行事実行委員会を発足し、2014年3月に20年ぶりに行われる京都中高連合同窓会第4次総会を重要な契機にして、卒業生たちが京都中高の発展のためにより一層団結していくよう強調した。
祝祭では、祖国の姉妹校や京都市長をはじめ、様々な団体から送られてきた祝電が紹介され、京都中高創立60周年記念行事実行委員らが紹介された。
舞台では、同校の管弦楽部の演奏、高級部舞踊部の踊り、男子生徒の重唱、府内の初級部児童らによる合唱、そして京都中高の生徒たちによる歌「ウリチャラン イマンジョマン アニラオ(われらの誇り限りなし)」の大合唱が行われた。
一体感に包まれ
祝祭の2部は、京都中高連合同窓会の呂岩根会長(3期)の祝杯の音頭で幕を開けた。
舞台では、今年度の司法試験に合格した鄭文哲さん(32、43期)、劇団四季に所属する鄭雅美さん(39期)をはじめ、日本社会で活躍する卒業生や在校生たちが舞台に上がり、京都朝高サッカー部の黄金時代と言われる8期生の権泰烈さんや海外でプロサッカー選手として活躍する孫民哲さん(48期)からのメッセージも紹介された。
また、女性同盟の歌サークル「コップニ」、総聯京都西陣支部歌サークル「トブロ」、文芸同女性同盟歌サークル、同校の教職員、同校出身の朝鮮大学校学生の歌、京都中高の卒業生らで構成される京都朝鮮吹奏楽団と民族器楽重奏団「ヒャンギ」の演奏、文芸同京都舞踊部の踊りが披露された。
金剛山歌劇団の公演には同校の声楽部も特別出演し、会場の雰囲気は最高潮に達した。なかでも京都朝鮮歌舞団の公演がはじまると、舞台前では、民謡に合わせて老若男女が入り混じって踊りの輪が広がり、会場は一体感に包まれた。
最後に、60年間守ってきた学校をこれからも発展させていこうとする思いを一つにし、参加者たちは肩を組み校歌を大合唱した。
1期生の河相喆さん(76)は、「ウリハッキョに対する誇りと愛情を再確認し、子どもたちの姿から民族教育の成果が立派に花咲いているということに感動した。これからも先代たちが築き上げてきたものを、若い世代が受け継ぎ発展させてほしい」と感慨深げに語った。
一方、オモニ会や女性同盟、高級部生による様々な売店、留学同による囲碁コーナーや子どもコーナー、同校60年の歴史を振り返る写真展、豪華賞品が用意されたスピードくじや抽選会が会場を賑わせた。
会場では、学校の財政をサポートしようと60周年記念グッズとして、オモニ会はタオルを、朝青はTシャツを販売した。東日本大震災で被災した朝鮮学校を応援するために京都朝鮮歌舞団が作成したCDの販売や、朝鮮学校の民族教育権を守るために集められている文部科学省宛てのメッセージに対する呼びかけも行われた。
姜優共同委員長(55、20期、京都朝鮮中高級学校教育会会長)は、「学校を愛する多くの人々が集まったことで、同胞たちのつながりもより一層強くなったと思う。これからもウリハッキョを拠点に同胞社会を活性化させられるように活動していきたい」と語った。
連合同窓会再建準備委員会の委員長を務める許義弘共同委員長(54、21期、三丹商工会理事長)は、「学校も『還暦』になりひとつの節目を迎えたので、新しい形で同胞たちが集まるような場をつくっていきたい」と語った。
「数珠で例えたら、卒業生の各期が一つひとつの『玉』、連合同窓会がそれを束ねる『糸』になる。同窓会をきっかけに改めて母校に対する想いを強める卒業生たちも多い。卒業生たちが学校のために活動していく下地を作り上げる上でも、連合同窓会が各期の同窓会をサポートしていきたい」(許義弘共同委員長)
(李永徳)