「浮島丸」爆沈事件から68年/京都・舞鶴で追悼集会
2013年08月29日 10:02 主要ニュース事件を風化させない
祖国解放の喜びを抱き帰国しようとした朝鮮人を乗せた「浮島丸」が、京都・舞鶴湾の下佐波賀沖で爆沈し、540余人が犠牲となった事件から68年が過ぎた8月24日、舞鶴市佐波賀の海岸沿いにある「殉難の碑公園」前で、「浮島丸殉難68周年追悼集会」が営まれた。
集会には、総聯京都府本部の呉明夢顧問と舞鶴市をはじめとする府内の同胞たち、多々見良三・舞鶴市長、国会と地方議会の議員、地方自治体の職員、日本市民ら300余人が参列した。
集会では、総聯三丹支部の李宗一委員長が追悼の辞を述べた。
李委員長は、異国の海で無残にも命を奪われた同胞たちに深い哀悼の意を表しながら、日本当局が540余人の犠牲者に対して、一切の補償も謝罪もせず、半世紀以上の長きにわたって真相調査すら放棄していることを厳しく批判した。
また、日本の政治家による歴史わい曲の暴言を非難しながら、朝・日国交正常化の早期実現と民族教育をはじめとする在日朝鮮人の権利保障の必要性について訴え、犠牲者の「恨」を晴らすためにも「わが民族同士」の理念に基づき祖国統一を一日も早く実現しようと呼びかけた。
集会では、朝鮮人強制連行真相調査団朝鮮人側中央本部の朴久好団長(総聯中央副議長)の追悼メッセージが読み上げられた。
続いて、主催者の「浮島丸殉難者を追悼する会」の余江勝彦会長があいさつした。
会長は、事件を風化させず伝えていくこと、追悼を続けることの大切さを訴えた。
集会では、京都朝鮮中高級学校声楽部の生徒たちが追悼歌「はまなすの花咲きそめて」を歌った。最後に参加者たちは、犠牲者の冥福を祈り佐波賀の海に献花した。
【京都支局】