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在日同胞マジシャン・安聖友氏、祖国訪問中の生徒に講演

2013年07月09日 16:32 主要ニュース 共和国

「ソウルと平壌つなぐマジックを」

生徒たちの前でマジックを披露する安聖友さん

生徒たちの前でマジックを披露する安聖友さん

【平壌発=金里映】在日同胞マジシャンである安聖友さん(54)が4日、祖国を訪問した東京朝鮮中高級学校高級部3年の生徒ら160余人を対象に蒼光山ホテル(平壌)で講演を行い、マジックも披露した。安さんは2~6日の日程で朝鮮を訪問した。

マジシャンとして30年以上の経歴と数々の世界大会受賞記録を持つ安さんは現在、南朝鮮・釜山の大学でマジック科専任教授として活動している。

安さんは駆出しの頃、日本で民族差別による様々な困難に直面したこともあったが、今では日本と北南朝鮮、世界各国を舞台に活躍している。

講演で安さんは、自身の人生経験について語りながら、朝鮮人としての誇りと自負心をもって生きてきたことに成功の秘訣があったと話した。

FISM加入に貢献

マジック界で世界的に広く知られている安聖友さんは、朝鮮のFISM(マジック協会国際連合)加入に尽力した。

FISMでは、各国の協会と優秀なマジシャンたちが参加する大会を3年に1度開催している。

朝鮮マジック協会は2006年、FISMへの加入申請を行ったが、不当にも「人権問題」が理由で却下された。

この事実を知った安聖友さんは、FISMの関係者と世界の名だたるマジシャンたちを平壌に招待することを提案。彼らに朝鮮のあるがままの姿とマジックの水準を直接見せようと思い立った。

その際、安さんの中大阪朝鮮初中級学校(当時)の同級生がマジック関係者らの平壌訪問に必要な費用をまかなってくれるなど、多方面にわたって支援してくれたという。「ウリハッキョで出会った友人は、私の人生においてかけがえのない存在」と安さん。

それから6年後の昨年7月、英国・ロンドンで開かれたFISM総会で、朝鮮マジック協会の加入問題が圧倒的多数の賛成票を集め採択された。

夢は祖国統一

安聖友さんは朝高生たちに、一日も早く祖国統一を実現したいとの思いを熱く語った。

安さんは「夢は大きく、考えは深く、行動は速やかに」という自身の信条について話し、「私には今でも夢がある。それはソウルから平壌に移動する大規模なマジックを披露すること。夢を実現するために一生懸命努力する人には、夢を成し遂げるためのチャンスが必ず訪れると思う」と強調した。

さらに、世界各国を訪れた際にさまざまなホテルに宿泊した体験談を紹介しながら、「朝高生たちに対する蒼光山ホテルの従業員たちの真心込もったサービスは、世界のどの一流ホテルにもない『特別待遇』だと思う」と話した。

安さんはそのうえで、朝高生たちがこれからも祖国と民族を大切にし、祖国のために貢献するのだという思いを胸に刻んでほしいと語った。

客席から舞台に上がってマジックに賛助出演した朴京夏さんは、講演終了後、「安聖友さんのように祖国と民族を愛する気持ちを持つことが大切であり、それが自分たちの原動力になるのだということを感じた」と話した。

金尚樹さんは、「安聖友さんが朝鮮のFISM加入に貢献した話を聞いて、とても立派だと感じた。そして、そのために大金を出してくれた同級生がいたという事実にも驚いた。『夢を大きくもたなければ』という言葉が印象深かった」と感想を述べた。

 (朝鮮新報)

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