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〈それぞれの四季〉芸術が育んだ絆/朴明仙

2013年04月08日 10:30 コラム

桜も咲き、温かくなってきた今日この頃。

出会いと別れをしみじみ感じる季節に、私は同期との別れを迎えた。

彼女とは高校から8年間、先輩と後輩の間柄で過ごし、同期として3年間お互いに支え合って過ごしてきた。

歌と伽耶琴、民族の音や旋律に互いに魅了された仲だったのもあり、普段のたわいもない話はもちろん、芸術の話題に花を咲かすことも多かった。大学時代、彼女は歌を専攻し、私は民族打楽器にのめり込み、私も彼女もいっそう芸術とは切っては切れない関係となっていった。

そんな彼女が指導する、日本市民で形成されているコーラスサークルのメンバーたちが、2月に発表会を開いた。

サークルメンバーたちがチョゴリを着飾り、ウリノレを歌って踊る姿に、つくづくと歌の力を感じさせられた。彼女のこれまでの努力や人柄がにじみ出るような発表会だった。あの発表会はサークルの集大成であると同時に彼女の集大成でもあった。

私は今でも事務員のかたわら、先輩方と一緒にユニットを結成し、学校行事など観客の前でチャンゴを叩いている。彼女と一緒に舞台に出ることもあった。そのたびに、同胞や日本の方々に感動を与える彼女の姿に心を打たれ、元気づけられた。苦労を共にし、たくさん笑った。そんな中で今回の別れはさみしいが、芸術の中で育まれたこの絆はずっと続いていくのだと思う。(事務員)

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