〈取材ノート〉負けられない闘いがここにある
2013年04月05日 16:28 コラム先月、「朝鮮学校はずしにNO! すべての子どもたちに学ぶ権利を! 3.31全国集会&パレード」に参加した。集会の外では、在特会の過激な発言が会場にまで響き渉るほどのものだった。パレードでは、在特会の傍らをたまたま通りがかったある日本人女性が、「在特会うるさいー!」、「在日朝鮮人にも日本人と同じ権利があってもいい」と在特会めがけて叫んでいた。
また、パレードの途中さまざまな良心的な日本市民がエールを送ってくれ目頭が熱くなった。はじめて在特会を目の当たりにしたというある朝高生は、あまりの過激な暴言に対し「なにもしていないのに、なぜこんなに酷いことを言われないといけないのかわからない」と恐怖心と不安感で涙を流していた。その涙は、日本政府の朝鮮人差別がいかに悲惨なものかを物語っていた。
一方、大阪の鶴橋駅前で、ある中学生が「鶴橋大虐殺を起こす」とヘイトスピーチをしている動画が話題になっている。
今も昔も変わらない朝鮮人差別。はびこる歴史観や差別意識。今では、歴史を知らない子どもたちにまで差別的言動が波及している。日本の社会がいかに戦前に回帰しているのかを示すものだろう。
だがそんな中、集会とパレードに参加した約7,500人もの同胞や日本市民が一つになった姿を見てホッとした。日本政府の弾圧の中、歯を食いしばり同胞社会を守り抜いてきた1世、2世たちに負けないように、これからも全力を尽くしていきたい。(秀)