崔栄徳ディナーショー初開催/多彩な演目、演出に魅了
2013年03月29日 08:55 主要ニュース 文化崔栄徳(チェ・ヨンドク)ディナーショーが3月28日、東京・新宿の京王プラザホテルで行われた。朝鮮の民族楽器奏者によるディナーショーは、崔さんが日本ではじめて。会場には、390人の同胞、日本市民、南の市民たちが訪れた。舞台には崔さんの他、金剛山歌劇団メンバー、フリーで活動する同胞、日本のアーティストたちが共演。バンドスタイルのステージが繰り広げられた。
ショーでは、「フェヤンニルリリ」、映画のテーマソング「ひまわり」、ジャズバージョンにアレンジされたクラッシック曲などさまざまなジャンルの音楽を披露。他にも、コムンゴやバイオリンとのコラボ演奏なども披露された。また、各テーブル一人ずつに置かれたサイン入りのフォトカードに、ハートマークが描かれた1人だけに崔さんオリジナルCDがプレゼントされるといったサプライズもあった。最後は崔さんオリジナル曲「熱風」、アンコールでは「ボヘミアンダンス」「リョンガンキナリ」が演奏された。曲が終わるたび、「チェ・ヨンドクー!」「最高ー!」などといった熱烈な歓声と拍手が出演者たちに送られた。
今回は出演者が全員男性とあって、エネルギッシュでありながら甘く優しいサウンドに多くの女性ファンたちが魅了された。「あまりにも感動して今夜は眠れないかも」と興奮気味に話すのは、神奈川県在住の金信子さん。「崔さんの人間性、思いやりがチャンセナプの音色に乗せられて伝わってきた。同胞たちをとりまく情勢は厳しいが、このような素晴らしい音楽に触れることで元気をもらえた。『高校無償化』や補助金問題にも屈せずたたかっていこうと奮い立たされた」と話した。
埼玉県鴻巣市からきた加藤和美さん(47)は、18年前に友人に誘われて金剛山歌劇団の公演を観て以来のファンだという。この日、オープニングの音楽が流れたときから終始涙が止まらなかったという。加藤さんは、「朝鮮民の民族楽器の音色、リズムが魂を揺さぶるようで、言葉に表せないような感動がこみあげてきた」と熱い思いを話した。
(文・尹梨奈、写真・盧琴順)