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3年ぶりの平壌

2013年02月11日 09:40 春・夏・秋・冬

3年ぶりに平壌を訪れている。高層アパートが立ち並び、新しい商店やレストランが賑わっている。いたるところでローラースケートを履いた子どもたちを見かける。「人民のための施策」が冬の首都を華やかにしている春夏秋冬

▼平壌支局の現地スタッフにりんごジュースを手渡された。大同江果樹総合農場で収穫したりんごで作られたものだ。09年に建設された同農場の昨年の果物収穫量は、2010年の10倍以上だった。各種加工食品も増産している。金正日総書記が現地指導した同農場や直営店に何度も足を運び取材しただけに、感慨深く、味も格別だ

▼一方、市内を走る車の種類も多彩になった。4輪駆動の乗用車が人気だ。以前はその総称を「サファリ」(日本車の商品名)と呼ぶ人が多かったが、今ではそれぞれの車名で呼んでいる。最近人気が上がっているという中国車は、中国・延吉、朝鮮・羅先を経由して平壌で納車される。昨年、羅先国際商品展示会に出展していた延吉の代理店の儲けの仕組みがわかる

▼海外メディアが「核実験間近」と経済制裁をあおり立てるのを尻目に、平壌では建設が盛んだ。消費生活が多様化し、投資も活発だ。「制裁がなんだ。今までも受けてきたじゃないか」。そう言って笑い飛ばす市民の声が頼もしい。人工衛星を自力で打ち上げた朝鮮は今年、「経済強国建設の転換的局面」を切り開こうとしている。転換をしっかり見極めたい。(天)

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