栃木で朝鮮人強制連行犠牲者追悼式
2012年12月27日 15:30 主要ニュース真の朝・日友好実現するきっかけに
日本の植民地支配時代、栃木県に強制連行され犠牲となった朝鮮人犠牲者の追悼式が2日、塩谷、大谷地域でそれぞれ挙行された。総聯栃木県本部と日朝友好栃木県民の会が主催した。
塩谷地域での追悼式は、2001年から、上沢スカウ地区にある墓地で行われてきた。今年の追悼式には、総聯の各機関活動家と日朝友好栃木県民の会、宇都宮、大山、佐野など各地域にある日朝友好団体のメンバーをはじめとする日本市民ら30余人が参加した。この地域では2009年から2010年にかけ、墓地に繋がる山道に階段を設置、追悼碑周辺に大理石を敷きつめるなどの整備活動が行われてきた。
追悼式終了後、参加者たちは宇都宮市にある能萬寺に移動し大谷地域の追悼式に合流した。各追悼式では、参加者たちが犠牲者に黙祷を捧げ、焼香した。また日朝友好栃木県民の会、総聯本部の役員と来ひんがそれぞれあいさつした。
一方、ハナ信用組合宇都宮支店で交流学習会が行われた。学習会では朝鮮統一支持運動第30回全国群馬集会(11月24、25日)参加者による報告の後、同集会で採択された基調報告が朗読された。
続いて、朝鮮にある日本人遺骨問題をテーマに、日本のテレビ局が製作した記録映像が上映された。
また総聯本部の崔朝雄委員長が「新たなチュチェ100年代の朝鮮」というテーマで講演を行った。崔委員長は、朝・日を取り巻く情勢を映像を使って解説した。
交流学習会では、全ての参加者が自己紹介と感想発表、意見交換などを行った。
追悼式に初めて参加したという市民団体メンバーらは「日朝間の政治情勢が悪くても、正しい歴史認識に基づいた過去清算、日朝国交正常化が実現されるべきだ」「在日朝鮮人に対する人権侵害、『高校無償化』制度の適用対象から朝鮮学校だけを除外するなどの差別をなくそう」「こうした(交流の)場が、真の日朝友好を構築する機会になるばず」などの感想を述べた。
現在、総聯本部と日朝友好栃木県民の会では、来年中に足尾地域に追悼碑を建設するための活動にいっそう力を注いでいる。
【栃木分局】