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平壌の流行はローラースケート

2012年11月14日 10:42 春・夏・秋・冬

高層アパートや遊園地などレジャー施設の建設ラッシュで変貌を遂げる平壌。市内の通りを車で走ると、広場や空き地で子どもたちがローラースケートに興じる光景を目にする。街角のスケーター人口は今年に入り、急速に増えた

春夏秋冬▼幼稚園や学校で「スケート遊び」を奨励したわけではない。誰かが始めた「遊び」が話題となり、人気に火がついた。スケートを楽しむ友達の姿を見ると、自分も体験したくなる。当然、子どもに「靴」の購入をせがまれる保護者も増える。市内の百貨店ではスケート靴の品薄状態が続いている

▼11月初旬、大同江の岸辺に大型のローラースケート場がオープンした。新施設の建設は、金正恩第1委員長の発案によるもの。市内を車で走り「ブーム」を目撃した最高指導者は、万寿台の丘が見える岸辺の一等地をスケーターたちに提供することを決めた。平壌では、住民区域にある公園のリニューアル工事も行われているが、敷地が広い公園にはローラースケート場が併設される予定だ

▼上からの押し付けではない。人々の要求を実現するために予算を支出する方針がとられた。朝鮮の指導部が進める経済復興政策は、富の獲得それ自体を目的としない。社会主義朝鮮が本来の姿を取り戻すこと。そのための取り組みが可能な分野から始まった。幼いスケーターたちは知らぬうちに時代の変化を体感している。(永)

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