〈取材ノート〉いつか日本の書店にも
2012年05月07日 15:27 コラム先月、弊社から出版された朝鮮旅行ガイドブック「朝鮮魅力の旅」(96頁、900円+税)が同胞、日本市民の間で静かなブームを呼んでいる。SNSで本書を紹介したところ、相次いで購入希望の連絡を受けた。その中には、中級部卒業以来一度も会っていない友人からの連絡もあった。また、先日ある取材先で本書を販売したところ手持ちの20冊は即完売。購入者のほとんどが日本の人々だった。
制作を監修した担当者は「本書を通じより多くの人が朝鮮の息吹にふれ、身近に感じてもらうきっかけにしてくれれば」と期待を寄せる。
レジャー、ショッピング、グルメ、宿泊情報など朝鮮のあらゆる観光情報を、多くのカラー写真とポップなデザインで紹介している本書。各施設で働く職員や朝鮮人民などの写真も共に掲載されているため、単なる旅行ガイドブックとしてのみならず、街や人など朝鮮全体の雰囲気を感じられるのも魅力だ。
一方、日本のメディアが全く報じない「朝鮮の現実」は、読者に少なからぬ衝撃を与えている。ある同胞にガイドブックを手渡すと「ウリナラって今こんな風になってるの? 私の学生時代では考えられないよ」と食い入るようにページをめくっていた。多くの購入者のこうした反応を見ながら、同胞はもちろん朝鮮に対して誤った印象を抱いている日本の人々らに、本書の存在をいっそう広めていかなければと思わずにはいられない。
遠からず、日本の書店に朝鮮のガイドブックが並ぶ日に思いを馳せ、今後も地道に宣伝活動を続けたい。(周)