遅れた登校時間
2012年04月18日 09:51 春・夏・秋・冬サッカーが楽しみで毎朝早く学校に出かけていた息子が、16日から時間を遅らせて家を出るようになった。指定の時間、場所に集まって集団登校するようになったからだ。地方で起きた朝鮮学校生徒暴行事件を受けての措置だという
▼朝鮮の人工衛星打ち上げと関連し、日本当局は「落下の危険」などを口実に物々しい「迎撃態勢」を取った。恐怖感と反朝鮮感情をあおり、心ないひとを暴行に駆り立てる結果をもたらした。何の関係のない子どもたちがいつも犠牲となってきた
▼朝鮮学校だけが高校無償化の対象から外されることに対しては、当初から、日本人の差別意識を助長し、民族排外の風潮を加速しかねないという憂慮があった。まさに今それが現実のものとなっている。まずは無償化に向けた運動を力強く推し進めることが急務だ
▼朝鮮は今回、衛星発射場や衛星本体、総合指揮所まで公開した。にもかかわらず、日本当局とメディアはあくまでもミサイル発射だと言い張った。汚い悪意を感じたのは筆者だけではないだろう。人工衛星打ち上げを口実にした在日朝鮮人の権利、とりわけ民族教育権の侵害は絶対にあってはならないし、許されることではない。民族教育権は普遍的かつ当然の権利である。権利は、たたかいによってのみ勝ち取ることができるという在日朝鮮人運動の史実と教訓をあらためて心に刻みたい。(進)