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〈スニムのいい話 4〉「冠」婚葬祭と厄年

2009年05月20日 00:00 コラム

4冠婚葬祭、「婚」は結婚、「葬」はお葬式、「祭」は祭祀を表します。では「冠」は?

これは厄年と少し関連があります。

厄年は「役年」が変化したものです。昔は子どもが成長して一人前になったとして「(役目の)役を与える年」という意味で「役年」とされていました。男子は15歳、女子は19歳、今でいう成人式を迎える年です。

これがいつしか日本では「役」が「厄介」「厄払い」の「厄」に変化し、男性42歳、女性33歳が厄年となりました。

42は「死に」と読まれ「親の死に目に遭う年」を、33は「散々」と読まれ「子どもを産み終えて散々苦労する年」を意味するとされています。

男性は42歳になると父親が亡くなったりして自分が家の主人となり、社会的にも重要な役職に就きます。女性は33歳になると子どもを産み終え、子育てに追われ、母親として苦労が増す時期を迎えます。つまり厄年は、家庭や社会で責任ある役目に就く年になるという教えだと解釈できます。

前厄、本厄、後厄は42歳前後の歳を言い、良くない出来事に遭うので「注意しなさい」「乗り越えなさい」と教える年のことです。厄払いはこれらを避けるのではなく受け止め、乗り越えていくことなのです。

(お話:尹碧巌・国平寺住職、イラスト:河美香・埼玉初中教員)

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