〈みんなの健康Q&A〉アルコール依存症(中):からだの病気
2007年01月25日 00:00 文化・歴史Q:アルコールの作用について話してください。
A:お酒を飲んで酔っ払うと、泣き上戸、笑い上戸に怒り上戸とその変化はさまざまです。お酒を飲むと、その時の気分に応じて気分が良いと明るくなったり、逆に悩み事があれば落ち込んでしまったりします。
アルコールには大脳を麻痺させる作用があり、人の「理性、感情、本能」の順に麻痺させます。日頃は大人しい人が、お酒を飲むと明るくなったり、おしゃべりになったりします。これは大脳にある人間の理性を担当する部分(大脳新皮質)の働きがアルコールによって鈍くなるからです。すると大脳新皮質の支配が緩んで、本能、感情をコントロールしている大脳旧皮質の働きが活発となり、理性を失い興奮したりするのです。旧皮質が活発になると、本能や感情が強く表に現れてきます。ですから日頃、気の小さい人が酒を飲むと妙に気持ちが大きくなって、日頃は我慢していたうっぷんを一気に吐き出したりして、周囲を驚かせたりします。これは「脱抑制」と言って、理性というブレーキが効かなくなる状態なのです。
そしてさらに飲酒量が増え、症状がすすむと、禁断症状が出現することがあります。