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〈続・おぎオンマの子育て日記 25〉「オンマはいつも楽しそう」(最終回)

2年前の初冬、東京に用があって、数日の間一人で実家に滞在した。夜遅く帰宅して、結婚するまで姉と一緒に使った2階の寝室で眠っていた。 真夜中、人の気配にうっすら目をあけてみると、数年前に亡くなったハンメ…

〈続・おぎオンマの子育て日記 22〉「金賞ゴールドです」

大阪朝高の吹奏楽部が創部以来、初めて吹奏楽コンクールで地区大会、府大会を通過して関西大会に出場した。そして金賞を受賞した。表彰式では、「金」と「銀」の発音が紛らわしいので、「金」を「金賞ゴールドです」…

〈続・おぎオンマの子育て日記 21〉ブランコ

幼い頃、京都に住んでいたのだが、アボジが東京に転勤になり埼玉県に移り住んだ。急な転勤で、とりあえずアボジだけが引っ越した。しばらくして風呂もない1Kの長屋のようなアボジのアパートに引っ越し、家族4人が…

〈続・おぎオンマの子育て日記 20〉自転車乗り

ジャージにヘルメット姿で競技用自転車に乗る人々をよく見かける。自転車のロードレースに峠を登る「ヒルクライム」という種目がある。わが家から2kmほど南へ行くと、ヒルクライムのトレーニングをする人たちには…

〈続・おぎオンマの子育て日記 19〉嘘と本当

子どもの頃、よく嘘をついた。あまり思い出したくないが、友達相手に恥ずかしくて幼い見栄を張ったこともある。弟をだまして、おやつを巻き上げるのは日常茶飯事だった。しかし、それ以外の嘘は両親や教師など大人が…

〈続・おぎオンマの子育て日記 18〉河童とタヌキ

東京の甥と姪が私の両親と一緒に、川沿いの遊歩道を散歩した時の事だ。アシだかガマだかススキだか、水辺に生える背の高い植物に半分隠れた小屋が見えたそうだ。

〈続・おぎオンマの子育て日記 17〉息子の成長

秋から冬にかけて、サンホがいくつかの陸上大会に個人で参加した。800m競争のために陸上経験者である私の弟にアドバイスを受け、アッパと作戦を立てた。陸上競技場の一般開放日にタイムを計ることになり、私がつ…

〈続・おぎオンマの子育て日記 16〉眠り

眠り方というのは、生まれつき決まっているらしい。確かに乳児期から今に至るまで、眠り方の特徴は子ども三人、それぞれ一貫している。すぐに寝入り、朝まで起きないタイプはサンホ一人だ。

〈続・おぎオンマの子育て日記 15〉「大丈夫」と言われても

1カ月前、サンホが膝から血を流しながら帰ってきた。駅から家までの坂道を、ミリョンと近所のキョンセンと3人で歩いていると、数人の中学生にからかわれたらしい。ケンカをしても勝ち目はない。しかし腹は立つ。少…

〈続・おぎオンマの子育て日記 14〉ウリマルの習得

近所の日本のお姉さんがワーキングホリデーという制度を利用して、ソウルで暮らしている。彼女の母親が荷物を送るのに、住所がハングル表記のみで困っていると言って訪ねてきた。私は留守だったので、子どもたちが対…

〈続・おぎオンマの子育て日記 13〉考えつかなかった一言

今年も猛暑が続いた。コマチュック中央大会が終わるまで、うちの冷凍庫は氷に占領される。普通の氷、ペットボトルや密閉容器で作るお茶氷、試合後に足を冷やすために使う4㎏の氷などである。

〈続・おぎオンマの子育て日記 12〉貴い小さな命

大阪の東の果て、生駒山の山麓に住んでいる。市内の同胞集住地域にも、さほど遠くない。それなりに自然が残っているので気に入っている。近所に日本人の友達はいても、学校まで一緒に通うトンムがいない事が玉にきず…

〈続・おぎオンマの子育て日記 11〉いじめ

5年生から中1まで、女子の中で1人を無視するいじめが、繰り返された。私も5年生と中1で、半月ずつ、誰も口をきいてくれない日々を経験した。

〈続・おぎオンマの子育て日記 10〉仲間たち

サンホがサッカー部の主将になった。

〈続・おぎオンマの子育て日記 9〉考える人

お年玉は、好きな物を1つ買って、残りを貯金することにした。チユニはドラムのスティックを買い、畳や辞書を、日々せっせと叩いている。サンホは「ギネスブック」を買った。

〈続・おぎオンマの子育て日記 8〉先生の思い出

家を一歩出ると、十軒の家に囲まれた急坂の袋小路である。足こぎの小さな車を持って20メートル程のその坂を駆け上がって車にまたがり、猛スピードで滑り降りることが、幼い頃サンホのお気に入りの遊びだった。真冬…

〈続・おぎオンマの子育て日記 7〉芸術コンクール

1年前の夕方、下の2人を連れて車でどこかへ行った帰り道に交差点で信号待ちをしていた。すると、手前の駅の方から線路沿いの道を歩いてくるチユニが見えた。チマ・チョゴリの上に紺色の体操服を着て、無意味に重い…

〈続・おぎオンマの子育て日記 6〉アトピーッ子

最近は、季節の境目があいまいである。子どもたちの制服の衣替え時期も、昔のように6月、10月という風に杓子定規で決めるわけにはいかない状況である。