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Stranger(ストレンジャー)、十条に降り立つ/北岡裕

テゲテゲ(대개대개)の海に溺れて 自宅が板橋なので何度か十条の東京中高のイベントには来たことがある。けれど日本人も参加可能なイベントはどこか薄味。少しよそ行きの雰囲気で、私が大好きな朝鮮民族特有の“テ…

〈Strangers In Pyongyang 22〉主体思想塔の黒い影/北岡裕

壌の商売 流行りと廃り 唐突だが、みなさんは、2月の主体思想塔の展望台の寒さを知っているだろうか。吹きさらしの展望台、気温は零下10数度。吹きすさぶ強風。エレベーターを降りた次の瞬間どんなイケメンでも…

〈Strangers In Pyongyang 21〉ビール好きのカメラマン・オさん/北岡裕

ありゃあ、いい奥さんだなぁ 朝鮮滞在中はカメラマンが同行する。彼らは日本語が出来ず、マイクが音を拾わないように常に無口。表情も硬く大きなビデオカメラを担ぐ姿は正直少し怖かった。

〈Strangers In Pyongyang 20〉ポケットに家族写真を/北岡裕

東アジア共通の勘所、とは? 昨年の夏休みに台湾を旅した。大学時代の先輩と久しぶりに再会したのだが、先輩のご主人の財布が気になった。財布の内側には夫婦ふたりの写真がぺたっと貼ってあったのだ。家の中も夫婦…

〈Strangers In Pyongyang 19〉爆裂!平壌ボウル1号/北岡裕

平壌の兄貴直伝の魔球 2004年冬。平壌のボウリング場で魔球「平壌ボウル1号」は生まれた。満員の場内、私たち日本人のツアー一行10数人にあてがわれたのは2レーン。投げる順番はなかなか回って来ず場内は寒…

〈Strangers In Pyongyang 18〉普通江ホテルの接客員たち(2)/北岡裕

朝から夜まで集団行動が基本の朝鮮ツアー。加えて昨年は相部屋だった。同行者や相部屋の方に何も不満は無かったが、一日を終えるとやっぱりひとりの時間が恋しくなる。滞在中私が入り浸っていたのが、バー「銀河水」…

〈Strangers In Pyongyang 17〉普通江ホテルの接客員たち(1)/北岡裕

天然ちゃんには気をつけろ! 私たち日本人は朝鮮の内貨を使えない。これまでは買い物のたびにいちいち円やドル、中国元と朝鮮ウォンのレートを計算していたのが、電子マネーカード「ナレ」を使えば一発解決。円でも…

〈Strangers In Pyongyang 16〉旅に出たくなる、秋の夜/北岡裕

朝鮮半島は大陸の一部なのです 昼休みあとの、その朝鮮語の授業はいつも眠気と共にあった。何人もの学生の頭が揺れていたが人の好い講師は決して怒らず、完全に机に頭を突っ伏して眠る学生は静かに飛ばして授業を続…

〈Strangers In Pyongyang 15〉朝鮮の理系エリート男子生徒との握手/北岡裕

答えが一つしかないからです! 万寿台ではよく朝鮮の子どもたちの一行と出会う。「外国人と会っても騒がないように」と事前に言われているのだろう。前を向いてまっすぐ整列しているが、やっぱり何人かの生徒は私た…

〈Strangers In Pyongyang 14〉リョンハ機械のCNC資料を入手せよ!/北岡裕

2004年に初訪朝してからしばらく、朝鮮への関心が少し冷め、私はサラリーマン生活を満喫していた。しかしある日、「突破せよ、最先端を」を聴き、再びオタク心に炎が点った。「CNC」「プログラム」という英単…

〈Strangers In Pyongyang 13〉 暖かいH案内員の声と、不遜な私/北岡裕

「家和万事成」 「…北岡さん、さすがにまずいぜ、それは」。男性同行者の目は笑っていない。隣の男性同行者も「いかんでしょう、それは…」と深く頷いている。 昨年の訪朝初日、9月20日は北京で宿泊。その日の…

〈Strangers In Pyongyang 12〉返しました6ドル!/北岡裕

もうひとつの日朝交渉 9月5日に朝鮮会館で行われた、朝鮮建国を祝うパーティにご招待をいただいた。華やかな会場の隅で、日朝関係において大きな進展があったことを報告しておきたい。 朝鮮新報でも何度か書かせ…

〈Strangers In Pyongyang 11〉朝鮮語を実際に使ってみるという冒険/北岡裕

2004年。初訪朝にあたっての一つの目標は朝鮮語をリミッターオフで使うことだった。1年半ほど南に留学していたこともあり、ある程度ことばはできたが、朝鮮でも失礼がなく、その独特の表現を使いこなし、身につ…

〈Strangers In Pyongyang 10〉女の園の‘実直な彼’/北岡裕

メリヤス工場で感じた友情 「当工場は、全従業員の9割が女性で主に縫製作業を担当し、残り1割の男性が主に機械のメンテナンスを担当しております」。 平壌の船橋洞にあるメリヤス工場見学で技師長が口にしたその…

〈Strangers In Pyongyang 9〉高麗ホテルの長い夜/北岡裕

一流との葛藤と爽やかな声 年に数回、日朝学術研究会などで京都に行く。京都の定宿は烏丸にあるカプセルホテル。一泊3,000円以下なのに室内は意外と広く快適だ。しかし、通路を歩く客の足音が丸聞こえなのが難…

〈Strangers In Pyongyang 8〉北岡トンムは飛べず/北岡裕

そして、ブランコは来なかった 私たち日本人観光客に対して、朝鮮の人たちは基本的に距離を取る。昨年9月に滞在した普通江ホテルの接待員も真摯に仕事はするが、余計なことは言わないし、しない。そんなよそよそし…

〈Strangers In Pyongyang 7〉ヘダンファ館墜落事件の真相とは!?/北岡裕

なぜか、日本代表 「北岡さん急いで!」。K案内員の声を聞いて脊髄反射的に私は、ヘダンファ館前にある階段から跳躍し顔面から墜落、左目の下を負傷した。この傷が朝鮮の人が胸につける紅いバッチの形にまるでそっ…

〈Strangers In Pyongyang 6〉サーカスとマダム金さんのサングラス/北岡裕

ともかく疲れた大名旅行の記憶 日本人でも朝鮮人でもどこか合わない人はいる。私と2010年の案内員、金さんもそうだったのかも知れない。 2010年10月のツアー。順安空港に降りたったのは私ひとりだった。…