
成し遂げた夫婦の目標/李仙香
2025年03月31日 13:00
この度、21年ぶりに「それぞれの四季」に寄稿することになった。 21年…あっという間だったと言いたいところだが、振り返ってみれば一日、一週間、一カ月、一年…いろんなことがあった。いや、あり過ぎた。たく…

感謝/趙晃來
2025年03月09日 10:00
私と妻は同じ日本の大学の寮で暮らしていた。お互いに大学時代は特に接点があったわけではなく、名前と顔が一致する程度しか知らなかった。しかし卒業後、偶然にも同じ町で暮らしていて、駅前のコンビニで再会。それ…

あふれでる「心の叫び」/朴信陽
2025年02月24日 09:00
私は中級部からウリハッキョに編入した「編入生」である。そんな私が朝鮮学校に通いたいと思ったきっかけは、神戸初中のバザーに訪れた際、朝鮮舞踊を踊る色とりどりのチマ・チョゴリ姿を見たからであった。 入学式…

祖父の思い/姜希純
2025年02月17日 09:00
司法試験を乗り越えるにあたって、私にはもう一つの原動力があった。それは、一世である祖父の存在だ。 祖父といえば「勉強」だ。読書が大好きで、新聞は隅から隅まで目を通し、入学式の度に私が持ち帰った教科書で…

トルリムチャ/趙晃來
2025年02月11日 08:05
1月29日、SNSやメールでお祝いのメッセージが届いた。朝鮮はこの日、「ソルナル」と呼ばれる旧暦のお正月であるからだ。民族伝統の祝日を迎え、ふと故郷での温かい記憶が蘇った。 私が初めて故郷を訪れたのは…

「ながた」の灯のように/朴信陽
2025年01月27日 09:00
1995年1月17日。阪神淡路大震災が起きたこの日は、多くの人にとって忘れられない、忘れてはいけない、そんな日である。 千葉初中で教壇に立って、早2年が経とうとしている。冒頭の日になれば、私は特に自分…

過去に思いをはせる/趙晃來
2024年12月22日 08:00
12月初旬、演劇やミュージカルが好きな妻の希望で、東京中高で行われたマダン劇を観に行ってきた。瀬戸内海に浮かぶ長島という小さな島にあるハンセン病患者の隔離施設「長島愛生園」に暮らすおっちゃん・秋やんと…

「ウリ」について/朴信陽
2024年12月09日 09:00
2013年の春、期待に胸を膨らませながら神戸初中の校門をくぐった。 ピカピカの中級部1年。日本学校からの編入生で、右も左も分からない私に、トンムたちが親切に接してくれた。 例えば教科書を読むとき。ウリ…

音楽の息吹/夫星琴
2024年11月14日 07:00
北アイルランドの多くのパブでは、週末になると生演奏のセッションが開かれ、音楽が人々の生活に溶け込んでいる。先日、ふと立ち寄ったベルファストのアイリッシュパブで、隣に座った常連客が「今日は少しいつもと様…

「音」を奏で日々を彩る/朴信陽
2024年11月11日 08:00
私は神戸初中・中級部から朝鮮大学校までの10年間、吹奏楽部に所属した。フルートと共に過ごした青春の日々に思いを馳せながら、あの頃を思い出したことも1度や2度ではない。しかし教員になってからは時間や場所…

大丈夫、1人ではない/朴信陽
2024年09月30日 09:00
「ウリハッキョ」。その言葉は私を時々、小6の秋へといざなう。まだ日本学校に通っていたあの頃、「ウリハッキョ」といえば、舞台上できらびやかな衣装に身を包んだ同年代の児童たち、老若男女問わず七輪を囲む同胞…

明日を支える希望の汗/黄炳柱
2024年08月06日 07:00
今年も、ウリハッキョの生徒、学生たちによる夏期社会実践活動が始まった。かれらは活動期間、夏期学校の運営や同胞訪問、日校生サマースクールの動員活動や運営参加など、たくさんの貴重な経験をすることになる。私…

ノンフィクションの物語/黄炳柱
2024年03月25日 10:30
西東京の同胞社会にチャムジェリョッ(潜在力)コールが鳴り響いている。今、あなたが西東京を訪れたら、その響きのとおり、地域に潜在する力が発揮されている姿を見ることができると思う。 職業柄、私はこれまで「…

未来のために手を繋ぐ/河美珠
2024年03月18日 10:37
コロナによる規制が明け、数年ぶりに米・デポー大学の学生たちが朝大を訪れ、私も交流会に参加した。英語が達者ではないため不安だったが、勇気を出して話かけてみると、拍子抜けするほど私たちと同じような大学生で…

西東京チャムジェリョク/金徳誠
2024年02月22日 02:22
「西東京!チャムジェリョク(潜在力)!」 西東京の各所で聞こえるかけ声である。今、青商会を中心とした西東京同胞社会が熱い。今年9月の「ウリ民族フォーラム2024 in 西東京」を主管する西東京青商会の…

私のはなし/鄭明洙
2024年02月10日 09:00
私のコラムもこれが最後となる。これまでは、担任を務める初3の児童たちの成長過程などについて書いてきたが、最後は自分について書こうと思う。 島根県出身の私は祖父の遺言で高級部からウリハッキョに通うことに…

「留学」について思うこと/韓翔昊
2024年02月05日 09:30
以前、日本の教育が資本主義的な価値観の中で商業化されていると書いたが、筆者はその最たる例が「留学」だと考える。 日本の大学では通常のカリキュラムに留学が組み込まれていることもあり、留学に行くのが当たり…

場所に刻まれる記憶/金潤実
2024年01月22日 09:00
現大阪朝鮮中高級学校、5階西側の一番はしっこに美術部室がある。私が高校生の頃、部員として過ごした場所でもあり、今現在、講師として教える場所でもある。 この広い校舎の中で一番空がきれいに見えるのは美術部…