公式アカウント

〈渡来文化・その美と造形 21〉耳飾り

日本の古墳から出土する耳飾りには、主環に一条あるいは数条の垂飾りの付く有鎖式のものがあって、鎖の長短によって長鎖型と短鎖型に分けられる。 長鎖型には、金製で中間飾りに円形の歩揺を取り付けた熊本県江田船…

〈渡来文化・その美と造形 18〉藤ノ木古墳-履

藤ノ木古墳の石棺内から2組の鍍金された金銅製履が出土している。小さい方がA、大きい方がBと呼ばれている。 全体は左右の甲と底の部分を、厚さ0.3~0.6ミリの3枚の銅地金板を、太さ1ミリほどの銅製のね…

〈渡来文化・その美と造形 17〉藤ノ木古墳-筒形金銅製品

藤ノ木古墳から筒型金銅製品が出土している。儀式用具、頭飾り、楽器など、その用途はさまざまに推測されている。 両端が太く、中央部が細い中空のもので、両端には円形の金銅版を当ててある。薄い金銅板を丸め、中…

〈渡来文化・その美と造形 16〉藤ノ木古墳-馬具

日本における乗馬の習慣は朝鮮からもたらされたものである。当然、乗馬のための道具である馬具には朝鮮三国との関係が深く刻まれる。 一般に古墳から出土する鞍の本体は木製であるが、その強度を保つために鞍橋を金…

〈渡来文化・その美と造形 15〉東大寺-毘盧遮那仏

東大寺の金堂(大仏殿)や中に安置された「奈良の大仏」として親しまれる「毘盧舎那仏」の大きさに人々は圧倒される。 高さ約15メートル、重さ約452トンの大仏は、銅499トン、錫8.5トン。金440キロ、…

〈渡来文化・その美と造形 14〉古墳壁画-獣頭人身像

キトラ古墳には頭が獣、体が人間の像が、東西南北の壁面にそれぞれ三体、計十二体描かれている。北壁の中央の子から時計回りに描かれたもので、鮮明ではないがそれらの姿は確認できる。それぞれに武器らしいものを持…

〈渡来文化・その美と造形 13〉壁画を描いた画家は?

高松塚古墳壁面には、男子群像、女子群像などの人物図が描かれていた。一般に「飛鳥美人」と称される極彩色の人物図は、その鮮やかな色彩や高句麗風の服装などで大いに人々の注目を集めた。 では、これらの壁画は誰…

〈渡来文化・その美と造形 12〉古墳壁画-天文図

キトラ古墳の天井には、天の北極を中心として内規(地平線に沈まない星の範囲を示す線)、赤道、外規(地平線に沈んだまま見えない星の範囲を示す線)四重の同心円が赤の細い線で描かれ、金箔で星を表している。星と…