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〈朝鮮と日本の詩人 23〉小野十三郎

日本現代詩において短歌的叙情を否定し、批評としてのリズムの可能性を主張した詩人として知られる小野十三郎は、大阪に定住して詩集「大阪」(39年)と「風景詩抄」(43年)をもって硬質な独自の詩風を開拓した…

〈朝鮮と日本の詩人 20〉壷井繁治

プロレタリア詩人・壷井繁治の作品に、「十五円五十銭」(全14連200行)と題する詩がある。 関東大震災のパニック時に、日本兵が道行く人たち誰彼なしに「ジュウゴエンゴジッセン」といわせ、濁音のできない朝…

〈朝鮮と日本の詩人 19〉郡山弘史

1930年代にプロレタリア詩人として活躍した郡山弘史は、仙台の東北学院英文科を卒業したのち、1924年から28年まで京城府立第一普通高等学校の教師を務めたことがある。その間に「京城詩話会」を結成して詩…

〈朝鮮と日本の詩人 18〉内野健児

内野健児(筆名新井徹)は1921年に朝鮮に渡り、大田中学校と京城中学校で教諭を務めた。当時の日本人教諭は朝鮮総督府の官吏というのが公的身分であり、ほとんどが皇民化教育の手助けをした。 しかし健児は植民…

〈朝鮮と日本の詩人 17〉萩原朔太郎

朝鮮人あまた殺され その血百里の間に連なれり われ怒りて視る、何の惨虐ぞ

〈朝鮮と日本の詩人 16〉北川冬彦

北鮮側は 黄色な稲田で飾られているが 南鮮側は 茫々(ぼうぼう)と立ち枯れた雑草原だ この非武装地帯には 兎 狸 ノロなどが 無数に巣喰っているそうだ 宮城のお堀に 鴨がのんびり浮いているのと同じであ…

〈朝鮮と日本の詩人 15〉蔵原伸二郎

冬の山道なり。 残照明るきところ、 三人の朝鮮人立ちいたり。 彼らの頭上に白い雲が輝き、 背高き一人はアメリカ煙草を吹かし、 一人は苦き顔して論議し、 肥えたる他の一人は黙然たり。 この寂寥なる風物の…

〈朝鮮と日本の詩人 14〉伊藤信吉

2002年に95歳で永眠した伊藤信吉は、私の知るかぎりでは、明治以後の日本の詩人のうちでもっとも永く生きた詩人である。彼が身近に接した詩人は島崎藤村、萩原朔太郎、室生犀星、高村光太郎ほか十指に余り、そ…