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〈朝鮮と日本の詩人 54〉船方一

「白頭山の峰までも」 あなた方はチマとチョゴリでやってくる あなた方はよろこびとにんにくの匂いを ぷんぷんとまきちらしながらやってくる あなた方は誰にえんりょ気がねもなく 朝鮮語で歌いながらやってくる…

〈朝鮮と日本の詩人 51〉窪田章一郎

朝鮮戦争への憤り込めて いつ止むとなき戦する韓国の乏しき収穫に寒き冬来む 米兵の血はもう流すなといらだてる将軍の肚も言葉にて聞く 韓国の兵は人間のかずならじその血流せといひ放つ将軍 軍需品つくりて生き…

〈朝鮮と日本の詩人 50〉草野心平

民族の悲哀と怒りを暗示 高めの屋根の向うから。 叫びの如くまるで突如に。   その時おれはすべてが未知のまんなかで。 あかくて堅い坂の途中で振り向いたが。   叫びの如くガアッと迫…

〈朝鮮と日本の詩人 49〉城郁

静かな夜に響くアリラン 千葉県高根台公団住宅入り口に 朝鮮料理をたべさせる小さな店がある   ミノ レバ モモ キムチ トーフチゲ どれをたべても 口のなかが燃えるほどに トーガラシがきいて…

〈朝鮮と日本の詩人 48〉浜口国雄

花に託す朝鮮民族への敬愛 花びらの芯から呻きがきこえてくる。 血を流しているむくげの花よ。 花を愛したことで人は殺害された。 花を植えたことで人は投獄された。 引裂かれたむくげの花。 朝鮮よ。 &nb…

〈朝鮮と日本の詩人 47〉菅原克己

非転向政治犯への思い なぜ、ソスン君に ロープをかけなかったのか。 女は青、男は白、 それぞれの囚人服の上に 青いロープがかけられてきたのに、 なぜ、ソスン君にだけかけなかったのか。  

〈朝鮮と日本の詩人 46〉佐野嶽夫

「朝鮮の兄弟」への強烈な連帯 佐野嶽夫は本名を太作といい「棕梠の木」「航海」「太陽へ送る手紙」などの詩集で知られる詩人である。静岡県の富士山麓に生まれ、東洋大学を中退した。一時小学校教員となったが、プ…

〈朝鮮と日本の詩人 45〉後藤郁子

内に秘めた反抗の精神 朝鮮よ 何が何を 何を何に代えようとするのか 知って居るのか