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〈朝鮮紀行《食》 30〉朝鮮独特の食スタイル

サム=包んで食べる 一般的に親が子に、あるいはラブラブな恋人同士が愛情を表現するのに、食べ物を「あ~ん」と直接口に入れてあげる光景がある。しかし、日本では恋人同士ならまだしも、初対面の相手にそのような…

〈朝鮮紀行《食》 27〉和菓子に劣らぬ朝鮮の餅

朝鮮菓子の代表 朝鮮の菓子の代表と言えば餅であろう。昔から餅はその種類がとても豊富で食生活を潤し、祭事のような特別な日になくてはならない食品である。 主原料である米は食べても飽きがこないばかりか、健康…

〈朝鮮紀行《食》 26〉おしゃれで甘美な平壌の夜/カクテルバー

チャンチョルグ総合商業大学のホテルサービス講座は、テーブルセッティング、カクテルをはじめとしたお酒の提供等の教育、さらに料理祝典大会の審査も担当している。 商業分野での本格的な学術型、実践型の人材育成…

〈朝鮮紀行《食》 25〉免疫力アップの「万能薬」

五味子 五味子(오미자)は、5つの味(酸味、辛み、苦み、甘み、塩味)が複合的に合わさった木の実でその名の由来がある。 特に鎮咳去痰、気管の抗炎症作用がよく知られており、男性の精力増強、飲酒後の解毒作用…

〈朝鮮紀行《食》 24〉チャンショルグ大学での実習(中)

チャンチョルグ大学で行われた実習で最も特徴的なことは、奉仕やおもてなしの心を養うためのスキルを多く取り入れていることだ。 なかでも3日間の実習のうち、前半は料理を行い後半は料理美術を学んだ。料理美術と…

〈朝鮮紀行《食》 23〉チャンショルグ大学での実習(上)

強い香りが食欲そそる 2014年から朝鮮大学校短期学部では、商業分野の総合大学として一新された「チャンチョルグ平壌商業総合大学」で3日間の料理実習を行っている。 この大学は1959年9月、平壌商業大学…

〈朝鮮紀行《食》 22〉春のウリナラ(2) キムチの国

美味しさのあまりお代わりが続く この春、ウリナラで食事をしながら一番に思ったことは、食卓に登場するキムチの味が酸っぱかったことだ。これはキムチの旬が終わりに近づいたことを指す。 ある日食堂に入り、いつ…

〈朝鮮紀行《食》 21〉春のウリナラ(1) ナマズ

どうしても入りたかった専門食堂 2014年3月、厳しい冬の寒さから一変して春日和を肌で感じられるようになった頃、ウリナラを訪問した。今回は仕事ではなく平壌にいる姉と、咸興(ハムン)にいる従妹達に会うた…

〈朝鮮紀行《食》 20〉金剛山での出来事(4) サービスの充実

海金剛の海の幸に舌鼓 朝鮮では2012年に金日成主席の生誕100周年を迎え、人民生活向上をスローガンに掲げ、科学技術力による経済、農業、軽工業を中心に目覚しい発展を遂げている。経済大国といわれている国…

〈朝鮮紀行《食》 19〉金剛山での出来事(3)トラジとトドク

金剛山では観光客が訪れるたびに、ガイドがいろいろなエピソード交えて解説をしてくれる。今回私たちを案内してくれたガイドは、かれこれ10年のキャリアを持つベテランのうえ、明るく若々しい、人気の高いガイドの…

〈朝鮮紀行《食》 18〉金剛山での出来事(2)ムール貝のお粥とカムルチのスープ

冷えた体をほっこり温める 元山の松涛園ホテルで宿泊した次の日、金剛山に登った。金剛山の素晴らしい景観を饒舌且つ雄弁なガイドの楽しい解説で堪能し、あっという間に時間が過ぎてしまった。 さあ、夕食をどうし…

〈朝鮮紀行《食》 17〉金剛山での出来事(1)貝類

特産物を食べる喜び 地方観光の楽しみはなんといっても自然と接することと特産品を食べることであろう。朝鮮の観光名所で最も有名な「金剛山」は、仙人、仙女が登場する数々の伝説が詰まった名勝地と言うだけでなく…

〈朝鮮紀行《食》 16〉松茸

一生分の松茸で腹いっぱい 秋の味覚の代表といえば松茸。日本では香りと食感が好まれ、網焼き、お吸い物、土瓶蒸しなど、それらを生かすためいたってシンプルに食べることが多い。

〈朝鮮紀行《食》 15〉スッポン料理

高級料理を低価格で チョウザメに続きスッポン料理のコースをいただくことになった。日本では恐らく1万円くらいはするであろう。朝鮮では養殖を盛んに行い、栄養のある高級食材を誰でも食べられるようリーズナブル…

〈朝鮮紀行《食》 14〉チョウザメ料理

3億年の古代魚を食する キャビアは世界3大珍味として有名だが、その親となるチョウザメ(蝶鮫)も世界的に高級魚として名高く、中国では「皇帝の魚」(エンペラーフイッシュ)と呼ばれ、献上品として食されてきた…

〈朝鮮紀行《食》 13〉チャチュク、笑いの元となる

松の実粥 ウリナラに滞在していたある日、親戚と食事をするため、平壌ホテル1階のレストランへ足を運んだ。メニューを見るとその種類が豊富なので、つい迷ってしまいそうになったが、チャッチュク(잣죽)が目に入…

〈朝鮮紀行《食》 12〉本場、平壌冷麺

  世界中で愛されている麺の起源は南北朝時代(3~6世紀頃)の中国であると言われ、その後アジア各地に伝播したものと考えられている(「文化麺類学ことはじめ」石毛直道著)。 麺は製麺法によって、…

〈朝鮮紀行《食》 11〉平壌4大料理の鯔汁

ソジェ閣④ 「大同江の鯔(ボラ)汁」は平壌4大料理の1つで、国賓や公賓等大切な客人をもてなすときによく出るという。 一昔前の日本では、汚染されていなかった東京湾の周辺で捕った鯔を刺身やこぶ締め、味噌汁…