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〈高麗人参余話 14〉カルチャーショック

江戸時代に入り徳川家康は秀吉の威圧的な外交とは異なり「善隣友好」和平と国交の回復を望んだ。家康はしばしば朝鮮に使者を送り、捕虜3000人を帰国させ朝鮮王の墓を犯したものを戦犯として引き渡す事を条件に慶…

〈高麗人参余話 11〉東アジアから世界へ

古代から地中海を中心に栄えてきたヨーロッパでは14世紀に入り地中海の外に目を向けるようになった。スペイン、ポルトガルは中国の絹、インドの胡椒や香料、その他アジアの特産品を求める交易路を開拓、独占するた…

〈高麗人参余話 10〉王室外交の花形

人蔘は、ウリナラはもちろん中国医学においても重要な薬物である。この植物を自生地から採取できる地域は広い東アジアのなかでも一部に限られていたので、古くから貴重な薬物であった。 かつて、ウリナラのほぼ全域…

〈高麗人参余話 9〉上薬最高の「生薬中の生薬」

新薬を創るとき、その病気に対する有効性を判定する以上に副作用がないということが大事である。従って、新薬の研究開発では副作用が起きないことを証明するのに大半の時間を費やしている。ねずみやサル、犬などの動…

〈高麗人参余話 8〉五臓補い、精神を安定

人蔘の効能については古くから研究され、文献に記載されている。 金(12~13世紀)の張元素は人蔘について次のように記した。 「人蔘は体力の低下や元気の不足を、胃を暖めて消化吸収をよくし、代謝を盛んにし…

〈高麗人参余話 7〉自主的な民族医学

人蔘は古来より不老長寿の薬として知られている。現代の薬理研究によって人蔘の秘密が徐々に解明されつつある。 血中脂質を減少させ、動脈硬化を防止、脳の血流を促進、脳組織の代謝を改善、中枢神経の機能を調節、…

〈高麗人参余話 6〉「陰」と「陽」の宇宙観

西洋医学は病気を診断して病名を決めるが、漢方医学では病人を診て「証」を決める。漢方では「証」というものをものさしとしていて、患者の症状や体質、体格、体力などから総合的に判断し、「証」にあった薬を処方す…

〈高麗人参余話 5〉生命支える原動力

現代医学が普及する前、私たちの先祖は主に身近にある自然界の木や草の根、茎、樹皮、葉、果実、花、種子などのうち、薬効が明らかなものを用いて病気に対処してきた。これらを生薬と呼んでいる。韓国の大河ドラマ「…