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〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 14〉素材や分類

朝鮮で生まれた「郷部」の楽器 昨年2月にスタートした本連載がいよいよ最終回を迎えることになった。1年半に及ぶ期間、愛読してくださった読者の方々に深く感謝する。 最終回では、民族楽器の素材や分類をまとめ…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 11〉教坊鼓(キョバンゴ)、編鐘(ピョンジョン)、柷(チュク)

地と空開き、音楽始める 太鼓に青、赤などで方位示す 2回に渡り古楽器の中から弦楽器、そして管楽器の紹介をしてきたが、少しでも古来の楽器に親しみを感じてもらえただろうか。 民族楽器の多くは、その民族固有…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 10〉蟹降、螺角、笙簧

農楽の始まりを告げるラバル、日本の雅楽との関わりも 今回は管楽器のルーツを隣国に及ぼした影響を考えながらたどることにしよう。 まずはわが国で唯一とされている金管楽器、ラバルの紹介。 この楽器は楽器作り…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 9〉臥箜篌(ワゴンフ)、豎箜篌(スゴンフ)

ハープのような優しい音色、いろんな形と絃の数 新年最初の楽器は、前回に続いて古楽器の箜篌を紹介しよう。 箜篌は、古代中国・朝鮮・日本で使われた撥絃楽器の一つでハープに似ている。日本では百濟琴と呼ばれて…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 8〉月琴、郷琵琶

丸く美しい月の形、高句麗時代の音色を伝える 今回からは人々がよく知っている、古楽器を紹介しよう。 遥かかなたシルクロードをたどり、沢山の国々の物として根づいた楽器、わが国にも伝えられた古楽器のうち、ま…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 7〉チョッテ

「萬波息笛」と呼ばれた国宝、柔らかく優雅な音色 我が国で改良されたチョッテ(煽企、腺企)には、高音チョッテ、中音チョッテ、そして低音のチョッテの三種類がある。 大きさは異なるが構造は同じだ。 チョッテ…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 6〉ピリ

管楽器の「花形」、高句麗音楽の音色を現代に ピリは朝鮮半島のダブルリードの縦笛。一般的に言われる笛(リコーダや横笛など)とは異なる。ピリの種類にはヒャン(郷)ピリ、セ(細)ピリ、タン(唐)ピリ、そして…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 5〉洋琴(ヤングム)

欧州~シルクロード経て朝鮮へ、金属性の明るい音色 朝鮮半島の民族楽器の形態は、床に座って生活する「オンドル文化」と密接な関係があるようだ。それらは内陸から伝えられたもの、朝鮮で変化したものなど65種類…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 2〉コムンゴ

ソンビの気性を表す楽器 さて、今回は皆さんにとってまだなじみの浅い、しかし長い歴史を持つ民族楽器を紹介しよう。数年前に金剛山歌劇団公演で演奏を聴いた方はもう一度記憶をたどってその音を思い出してほしい。…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 4〉奚琴(ヘグム)

金、石など八つの材料で製造、女性好みの哀切あふれる音色 今回は奚琴(해금)を紹介しよう。 朝鮮では「ヘグム」(혜금)、または「ケグム」と呼ばれ、中国・元朝の時代には「胡弓」と呼ばれた擦絃楽器。地域によ…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 3〉アジェン

ルーツは唐の軋筝(ヤーシェン)か、雄壮で、安定感ある音色 祖国からはじめて贈られた民族楽器は、当時、東京朝鮮第1初中級学校の新しく建てられた幼稚園3階講堂の、はめ込み式ケース棚(当時は鍵が付けられてい…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 1〉伽倻琴(カヤグム)

「幅広い民族音楽」を実現 祖国-朝鮮から民族楽器が送られてきて早40余年が過ぎた。それが私たち在日同胞の民族楽器の歴史の始まりといえよう。小さな手に楽器の温もりを感じたのが昨日のようで、時の流れの速さ…