
〈朝鮮歴史民俗の旅〉姓名(2)
2004年12月05日 00:00
朝鮮の姓氏、本貫のなかで一番多いのは、後世が特定の人物を始祖に見たてて始めたものである。いずれも当代一流の人物を始祖に奉りその地名を本貫にしている。 慶州崔氏の始祖は新羅の碩学・崔致遠。12歳の若さで…

〈朝鮮歴史民俗の旅〉妓生(1)
2004年10月30日 00:00
妓生の本来の姿は特殊技能を持った女性である。鍼灸や歌舞の技能に優れ、必要に応じて社会に奉仕する技能集団であった。医療関係には尚房妓生・薬房妓生がおり、歌舞関係には声妓、歌妓、舞妓がいた。 技能をもって…

〈朝鮮歴史民俗の旅〉両班(2)
2004年10月25日 00:00
官吏たちの退勤時間は酉時(午後5~7時)であった。帰途に部署の同僚たちで酒盛りを交わすのが日常的だった。地位の低い堂下官たちは酒幕を利用したが、高位の官僚たちは官舎か料亭を使用していた。 朝鮮王朝はこ…

〈朝鮮歴史民俗の旅〉両班(1)
2004年10月16日 00:00
朝鮮王朝の時代は両班主導の時代であった。国の法律も制度も両班の利益を保障するものであった。もちろん最高主権者は国王であり、国王の批准、命令なくして国事は決められるものではない。しかし、朝鮮の国王は絶対…

〈朝鮮歴史民俗の旅〉契(2)
2004年09月25日 00:00
契は目的に応じて成員の数、成員の属性、事業規模、運営方法などに違いがあるが、加入者の平等互恵の契約精神はいずれの契にも徹底している。親はいてもその人は集団のリーダとは違う。原則として全会員はまったく平…

〈朝鮮歴史民俗の旅〉契(1)
2004年09月11日 00:00
農民はいつの時代も、米を作って国を支えながらも、生活苦を強いられていた。農民を苦しめたのは税金であり地代であった。税金は官吏がまきあげ、地代は地主が搾り取っていた。保護すべき政府は無能無策であったので…

〈朝鮮歴史民俗の旅〉盗賊(2)
2004年08月28日 00:00
林巨正は聡明で腕っぷしも強く、人心掌握においては天才的な才能を持っていた。しかも、智略にたけ人情も厚く、白丁の世界にあっては親分と慕われていた。頼りがいのある人物だったので、数十人の白丁たちが義兄弟の…

〈朝鮮歴史民俗の旅〉盗賊(1)
2004年08月21日 00:00
盗みをはたらく者を盗賊という。盗賊は世界どの国にも、いつの社会にもいるものだ。窃盗も強盗も、山賊も海賊もみな盗賊の部類に属する。 朝鮮に三大盗賊がいた。洪吉童、林巨正、張吉山の3人である。洪吉童は燕山…