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〈続・朝鮮史を駆け抜けた女性たち 28〉孫のため王権確立に尽力/貞熹王后尹氏

朝鮮王朝初の女性摂政 姉の代わりに輿入れ 「母の背後に隠れ、大人の話を聞いていた姿が監察尚宮の目にとまった。姉より尹氏の姿がよりいっそう非凡だということが宮中に報告され、王家への輿入れが決まり」 「松…

〈続・朝鮮史を駆け抜けた女性たち 25〉宮殿前でデモ/鄭亨淑

畜妾制度反対を叫ぶ 自らの姓を掲げて 1899年、旧暦の3月。彼女ら約50人は白いさらしに黒く大きく墨書し、宮殿の門の前にその幟を掲げた。 「一夫二室、悖倫之道、德義之失」(一人の夫が二人の妻を持つこ…

〈続・朝鮮史を駆け抜けた女性たち 24〉女性宮廷画家/洪天起

「常識」を超えた活躍 「絶世の美女」 15世紀の野譚集「慵齋叢話」(成俔〈1439~1504〉著)には、女性宮廷画家洪天起についての記録がある。 「絵師洪天起は女性である。容貌の美しさでは一時彼女に敵…

〈続・朝鮮史を駆け抜けた女性たち 23〉「湖東西洛記」を批評/金鏡春

「知性史の一つの収穫」 古典文学の不毛地 金鏡春は、見聞録「湖東西洛記」の著者金錦園の妹であり、「湖東西洛記」にその批評文を「湖東西洛記―訂」として寄せた女性である。「湖東西洛記」とは、金鏡春の姉金錦…

〈続・朝鮮史を駆け抜けた女性たち 22〉「湖東西洛記」を記す/金錦園

見識広め、主体的に生きる 「家」の外へ 見聞録「湖東西洛記」には次のようなくだりがある。 「女であるならば足は閨門の外に出ず、ひたすら酒食のことだけを考えていればよいと言うが、(中略)なぜ女の中に卓越…

〈続・朝鮮史を駆け抜けた女性たち 21〉哲学者/任允摯堂

男女は宇宙と社会で平等 お前が男であったなら 任允摯堂(允摯堂は号=1721~1793)の文集「允摯堂遺稿」の遺事(死者が残した生前の事績)には、「姉は幼い頃、兄や弟たちが経書や四書などを学び政治を論…

〈続・朝鮮史を駆け抜けた女性たち 20〉「聖王」世宗大王の后

宮中でサバイバル-昭憲王后沈氏 偉大な夫 朝鮮王朝時代の文化的成果はすべて、第4代王世宗王の治世時に得られたものだといっても過言ではない。集賢殿を通じた数多くの人材の輩出、儒教政治の基盤となる儀礼制度…

〈続・朝鮮史を駆け抜けた女性たち 19〉「三大悪女」のひとり/金介屎

卓越した頭脳で王を魅了 奴婢から尚宮に 於乙于同、張綠水、そして金介屎。朝鮮王朝時代、王に寵愛され、歴史にその名を留めた「三大悪女」である。「悪女」、陳腐な表現である。金介屎は、美貌や歌舞、性的な術策…