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「コリアン・シネマ」を読む/朴敦史

通底する南北の「文化的同質性」 本書は、韓国と朝鮮民主主義人民共和国(以下・朝鮮)の映画を比較分析し、それぞれの社会に作用するイデオロギーと映画表現の緊張関係を探る学術書である。著者は英シェフィールド…

〈くらしの周辺〉ウトロの引越し/朴敦史

「長い間、お世話になりました」。ウトロで住民の引っ越しが始まった。土地問題が解決し、解体工事を目前にしたウトロでは、名残を惜しむ声が絶えない。住み慣れた家々は段階的に解体され、早ければ2年後、町の東側…

〈くらしの周辺〉ハルモニ/朴敦史

「ハルモニ」 ハンメ(祖母)が亡くなった。88歳の誕生日を迎えたばかりだった。歌が得意で、淡谷のり子が大好き。明るくさっぱりとした一世だった。敗戦直前に日本へ渡り、四人の子どもたちを育て、生き抜いた。…

〈くらしの周辺〉朝大の入学式で/朴敦史

「生涯の友は多いほどいい」 朝鮮大学校の入学式に参列した。映画上映につれ全国を巡ったおかげで、全国の学生たちと出会うことができた。民族教育の最高学府に入学する晴れの日を、その場で祝いたかったのだ。

〈くらしの周辺〉黄金世代のベビーたち、東北ハッキョを訪れて/朴敦史

東日本大震災から5年が経つ。あまりに多くの犠牲と復興への険しい道のりが残された東北。仙台市の東北ハッキョも被災し大きな被害を受けた。震災直後、大阪から仙台に向かい、東北ハッキョに約2週間滞在しながら避…

〈くらしの周辺〉コマプレス、「60万回のトライ」共同監督・朴敦史さん

「大阪朝高さんは憧れです」 「大阪朝高さんは憧れです」、その言葉が忘れられない。昨年は全国約50カ所で「60万回のトライ」が上映され、観客数は累計3万人を超えた。最近では日本学校からも上映の声がかかる…

〈若きアーティストたち 101〉映画「60万回のトライ」共同監督・朴敦史さん

〝そこに一種のユートピアがある〟/はじめて「ウリハッキョ」と出会った在日3世の思い 小さな声、低い視線――。どこかで聞いたことのあるフレーズ。 3月15日、東京・渋谷で劇場初公開されて以降各地で盛況を…