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〈続・歴史×状況×言葉・朝鮮植民地支配と日本文学 8〉朝鮮戦争と日本文学④松本清張/戦争を隠蔽するものに挑む眼

今年刊行された高橋敏夫著「松本清張『隠蔽と暴露』の作家」(集英社新書2018.1)は、近年ますます再文庫化や新装版化が相次ぎ、テレビドラマ化や再放送、リメイクが繰り返されるなか、松本清張の人生経験と著…

〈続・歴史×状況×言葉・朝鮮植民地支配と日本文学 5〉朝鮮戦争と日本文学①/堀田善衞「広場の孤独」

朝鮮戦争下の「孤独」を読み直す 筆者の勤務する朝鮮大学校の近隣には在日米軍横田基地が位置しており、朝鮮国連軍後方司令部が置かれている(このことすら認識している日本人は少ないのではないか)。ここ10年あ…

〈続・歴史×状況×言葉・朝鮮植民地支配と日本文学 4〉朝鮮学校で日本文学を教えること/第4回 ウリアド(ウリ広告機構)広告作品から

筆者は朝鮮学校で日本語、日本文学を教えているものであるが、本業のかたわら、親しい同胞デザイナーやアドバイザーらとともに、一昨年末に「ウリアド(Uri-AD、ウリ広告機構)」という公共広告メディアを立ち…

〈続・歴史×状況×言葉・朝鮮植民地支配と日本文学 3〉「時間の芯の腐蝕と天皇家賛美」/石牟礼道子(下)

「独占資本のあくなき搾取のひとつの形態といえば、こと足りてしまうかも知れぬが、故郷にいまだに立ち迷っている死霊や生霊の言葉を階級の原語と心得ているわたくしは、わたくしのアニミズムとプレアニミズムを調合…

〈続・歴史×状況×言葉・朝鮮植民地支配と日本文学 2〉「苦海浄土」が問い続けた「近代文明の毒」/石牟礼道子(上)

今年2月に他界した石牟礼道子の「苦海浄土」を読み直している。作家・池澤夏樹個人編集による、「世界文学全集」(河出書房新社)全30巻中、日本文学からは唯一本作をあえて選び収めた池澤の慧眼はあらためて見事…

〈続・歴史×状況×言葉・朝鮮植民地支配と日本文学 1〉「4.24」と日本の文学者

「歯を食いしばって、眼をむいて怒っている」 「いま日本に在住しているわれわれ朝鮮人は歯を食いしばつている。眼をむいて怒つている。唇を噛んで泣いている。再びわれわれは、日本の反動支配に襲われようとしてい…