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〈読書エッセー〉晴講雨読・事実と誠実に向き合う安斎育郎『ウクライナ戦争論』/任正爀

前回、司馬遼太郎の小説について所感を述べたが、最後にマスコミ報道には自身の視点をしっかり持つべきと強調した。最近ではウクライナ情勢に関する報道がそうである。一方的にロシアを断罪する報道は正しいのか?日…

音楽人・金正徹氏を悼む/金正浩

「作曲家・元文芸同東京支部副委員長 金正徹同志が2023年11月18日逝去された」 この訃報に接したのは今年5月だった。そして、氏と、昨年6月にご逝去した御母堂様を追悼する会が5月20日、有志により国…

〈ものがたりの中の女性たち80〉「蝶になり犯人の冠に止まりましょう」―阿娘

あらすじ 密陽府使のひとり娘阿娘(アラン)は早くに母を亡くし、乳母に育てられる。美しく聡明に育った彼女は、近隣の名家から縁談が引きも切らない。ある日、一方的に阿娘を見初めた密陽の下級官吏が、彼女の乳母…

〈時事エッセー・沈黙の声 48〉外国人を脅迫する入管行政/浅野健一

改悪入管法、永住取り消し条項削除を 米国務省から「現代の奴隷」と批判されてきた技能実習に代わる外国人材受け入れの新制度「育成就労」を創設する入管難民法と技能実習適正化法の改正案(3月15日に閣議決定)…

変貌遂げる首都と地方

平壌国際空港から市中心部への「玄関口」と聞いて、読者たちは何を思い浮かべるだろうか。世界最大を誇る凱旋門の竣工は1982年と古く、市中心部への入り口に位置する黎明通りも竣工から早7年が経つ。フライトの…

故・高演義先生がのこしてくれたもの/金山川

朝鮮大学校外国語学部で学部長を務められた高演義先生の訃報にふれ、悼む気持ちを抱きながら、先生が書かれた『「在日」って誰のこと?』を中級部3年の生徒たちに教える日を迎えた。 私は外国語学部の学生時、高演…

在日同胞の在留資格

外国に移住した旧友が一時的に来日した。目的は在留資格の更新手続きだ。新型コロナに係る入国制限措置により日本に入国できず、特別永住者資格を失ってしまったかのじょは、定住者資格を有する。更新手続きに要する…

〈続・歴史×状況×言葉・朝鮮植民地支配と日本文学 67〉薩摩焼と司馬遼太郎

真に「忘じがたい」歴史から見れば 1592年から98年にかけた、豊臣秀吉による二度の朝鮮侵略(壬申・丁酉倭乱)の際、九州・山口地方の諸大名たちによって拉致連行された朝鮮人陶工たちにより、萩焼、上野焼、…