
〈朝鮮の風物・その原風景 4〉チャンスン
2007年11月26日 00:00
民衆の信仰の中で生きた守護神 チャンスン。朝鮮の民俗文化遺産の一つとして、あまりにもよく知られた存在である。しかし、昨今では博物館や歴史民俗資料館以外ではなかなか見ることができない。 チャンスンとはい…

〈朝鮮の風物・その原風景 3〉チャンドクデ(甕台)
2007年10月20日 00:00
「家伝」の味漂う露天貯蔵庫 チャンドクデ。 ひと昔前まで、朝鮮のどの家でもごく普通に見られた、甕置き場である。醤油、味噌、コチュジャン(唐辛子味噌)など、伝統的民族食品を自家製で製造し、保管する場所だ…

〈同胞美術案内 6〉宋英玉/鏡の中で凍り付く魂描く
2007年09月15日 00:00
無残に引き裂かれた人物を象徴 古今東西の絵画作品には「鏡」が多く登場する。鏡の前で髪を結い上げる女性を描いた作品をはじめ、自画像の制作では鏡が用いられるだけでなく、しばしばその鏡自体がキャンバスに描か…

〈朝鮮の風物・その原風景 2〉ウォンドゥマク(園頭幕)
2007年09月01日 00:00
夏彩る農村の手軽な避暑法 朝鮮では古くから、濯足、流頭、背沐などで夏の暑さを凌いだといわれる。濯足は水に足を浸して涼を得る方法で、「東国歳時記」にもその記録がみえる。流頭、背沐は、文字通り髪や背中に水…

〈同胞美術案内 5〉全和凰/体験者、目撃者としての責任感を絵に
2007年08月18日 00:00
「これから描きまくるよ、朝鮮の悲劇を」 画面上部から右半分に人の群れが描かれる。左手前に描かれた埋葬の見物者の波であろう。あるいは胸を打って慟哭し、あるいは顔に両手をあてて嘆き悲しむ。小さな亡骸は抱き…

〈朝鮮の風物・その原風景 1〉タンサンナム(堂山樹)
2007年07月28日 00:00
民衆とともに呼吸する 都会をはなれ、農村に足をふみいれると、どの集落でも必ずといっていいほど、ひときわ目を引く巨木に出あう。タンサンナム(堂山樹)とよばれる村の守護神樹である。主にケヤキ、エノキ、イチ…

〈同胞美術案内 4〉許燻/横幅4メートルの壮大なスケールの作品
2007年07月25日 00:00
在日同胞「帰国要請運動」の集大成 総勢50人を超える人々が描かれている。横幅4メートルの壮大なスケールの作品。実寸大を想像しながら本作品を鑑賞してみる。 まず、この丹念に表現された人々の中から何人かを…

〈同胞美術案内 3〉表世鐘/重みある幼児の存在に焦点あてる
2007年07月04日 00:00
誇らしげに綴った「朝鮮」の文字 どこからともなく集まってきた3人の男の子が描かれている。中央の男の子は、力強く背伸びをし、振り上げた右手で壁に文字を書いている。画面左下の男の子はこちらを向いて座り、左…

〈同胞美術案内 2〉金昌徳/在日朝鮮人美術の基礎作った1世の画家
2007年06月06日 00:00
弱者の生活、穏やかに伝える 人はあらゆる媒体を通して生活を表現してきた。表現することでそこに理想を見、時には表現することで何かを強く訴えもする。 芸術、とりわけ美術は人間の生活をどのように表現するのだ…

〈同胞美術案内 1〉白玲/ベトナム戦争描いた朝鮮の母子像も
2007年04月27日 00:00
帰国事業をテーマに描く 青空を背景に女性とその子どもと思われる小さな女の子が描かれている。母も子もこちら側を向き、なにかの記念にと、写真を撮ったようだ。 描かれた2人はまっすぐに立ち、画面左から、母、…