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〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 6〉ピリ

管楽器の「花形」、高句麗音楽の音色を現代に ピリは朝鮮半島のダブルリードの縦笛。一般的に言われる笛(リコーダや横笛など)とは異なる。ピリの種類にはヒャン(郷)ピリ、セ(細)ピリ、タン(唐)ピリ、そして…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 5〉洋琴(ヤングム)

欧州~シルクロード経て朝鮮へ、金属性の明るい音色 朝鮮半島の民族楽器の形態は、床に座って生活する「オンドル文化」と密接な関係があるようだ。それらは内陸から伝えられたもの、朝鮮で変化したものなど65種類…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 2〉コムンゴ

ソンビの気性を表す楽器 さて、今回は皆さんにとってまだなじみの浅い、しかし長い歴史を持つ民族楽器を紹介しよう。数年前に金剛山歌劇団公演で演奏を聴いた方はもう一度記憶をたどってその音を思い出してほしい。…

〈朝鮮の風物・その原風景 13〉タルノリ(仮面戯)・その2

女権への男権の不当性も表現 時代を超えて連綿と受け継がれてきたタルノリは、17世紀から18世紀にかけて全国各地に根をおろし、それぞれ個性豊かな地域タル文化を創生させた。 しかしその後の激しい時代変化と…

〈朝鮮の風物・その原風景 12〉タルノリ(仮面戯)・その1

奔放無尽の造形、強烈な風刺性 タルノリとよばれる朝鮮の仮面戯は、近隣諸国のそれと比べてみても大変個性的な民俗芸能として知られる。 タルノリの歴史は古代まで遡るといわれるが、資料が乏しく全体像はとらえに…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 4〉奚琴(ヘグム)

金、石など八つの材料で製造、女性好みの哀切あふれる音色 今回は奚琴(해금)を紹介しよう。 朝鮮では「ヘグム」(혜금)、または「ケグム」と呼ばれ、中国・元朝の時代には「胡弓」と呼ばれた擦絃楽器。地域によ…

〈朝鮮の風物・その原風景 11〉酒幕

民衆の喜怒哀楽映す酒文化 李朝風俗画の双璧と謳われる金弘道と申潤福の酒幕の絵は、同じ酒場に材をとりながらもそれぞれ異なった「世界」を描く。申潤福の「酒肆挙盃」が、暇を持て余し気味の両班と下級官吏を相手…

〈朝鮮の風物・その原風景 10〉市場

老若男女のにぎわい 市場は、筆者の好んで描くモチーフの一つである。市場がかもす独特の庶民的情緒と、そのバイタリティーに強く惹かれるからだ。都市の市場の活況も悪くないが、地方の市の人懐こい風情がとくにい…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 3〉アジェン

ルーツは唐の軋筝(ヤーシェン)か、雄壮で、安定感ある音色 祖国からはじめて贈られた民族楽器は、当時、東京朝鮮第1初中級学校の新しく建てられた幼稚園3階講堂の、はめ込み式ケース棚(当時は鍵が付けられてい…

〈朝鮮の風物・その原風景 9〉スリナル(端午節)

若き男女の出会いの場 スリナル(端午節)は、正月、寒食、中秋と並ぶ朝鮮4大名節の一つ。朝鮮民族は陰暦の5月5日を、村を挙げ、いや国を挙げて盛大に祝い、こよなく愛でてきた。タノジョル(端午節)は漢字の音…