
〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 11〉教坊鼓(キョバンゴ)、編鐘(ピョンジョン)、柷(チュク)
2009年03月27日 00:00
地と空開き、音楽始める 太鼓に青、赤などで方位示す 2回に渡り古楽器の中から弦楽器、そして管楽器の紹介をしてきたが、少しでも古来の楽器に親しみを感じてもらえただろうか。 民族楽器の多くは、その民族固有…

〈朝鮮の風物・その原風景 18〉婚礼風景
2009年03月27日 00:00
家父長制と「嫁とり婚」の定着 民族衣装で着飾った新郎、新婦が馬、輿に乗り、お供に伴われて野道をゆく婚礼図は、牧歌的で心和む原風景のひとつだが、いまは映像や風俗画でしか見ることができないノスタルジックな…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 10〉蟹降、螺角、笙簧
2009年03月13日 00:00
農楽の始まりを告げるラバル、日本の雅楽との関わりも 今回は管楽器のルーツを隣国に及ぼした影響を考えながらたどることにしよう。 まずはわが国で唯一とされている金管楽器、ラバルの紹介。 この楽器は楽器作り…

〈朝鮮の風物・その原風景 17〉綱曳き戯
2009年02月20日 00:00
豊穣願う民衆のパワー 詩人許南麒は、「朝鮮歳時記」で朝鮮民俗戯の綱曳きを「索曳き」と表記している。小学校の運動会のそれと混同されることを避けるため、あえて当用漢字の綴りを無視したという。 規模の大きい…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 9〉臥箜篌(ワゴンフ)、豎箜篌(スゴンフ)
2009年01月16日 00:00
ハープのような優しい音色、いろんな形と絃の数 新年最初の楽器は、前回に続いて古楽器の箜篌を紹介しよう。 箜篌は、古代中国・朝鮮・日本で使われた撥絃楽器の一つでハープに似ている。日本では百濟琴と呼ばれて…

〈朝鮮の風物・その原風景 16〉ソッタルクムムナル(大晦日)
2008年12月19日 00:00
一家総出で正月の準備 12月を「섣달」といい、大晦日を「섣달 그믐날」とよぶ。「섣달」とは「설」(正月)をむかえる「달」(月)の変化したものといわれる。「그믐」は、明かりが消え入る「그물다」が語源で、…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 8〉月琴、郷琵琶
2008年12月19日 00:00
丸く美しい月の形、高句麗時代の音色を伝える 今回からは人々がよく知っている、古楽器を紹介しよう。 遥かかなたシルクロードをたどり、沢山の国々の物として根づいた楽器、わが国にも伝えられた古楽器のうち、ま…

〈朝鮮の風物・その原風景 15〉チゲックン
2008年11月25日 00:00
外国ではエキゾジズムと絶賛 1世紀前に朝鮮をおとずれた外国人の目に、ものめずらしく映ったもののひとつに繁華街や市場で客待ちするチゲックンがある。 チゲックンとは、荷物の運び屋、今でいうポーターである。…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 7〉チョッテ
2008年11月14日 00:00
「萬波息笛」と呼ばれた国宝、柔らかく優雅な音色 我が国で改良されたチョッテ(煽企、腺企)には、高音チョッテ、中音チョッテ、そして低音のチョッテの三種類がある。 大きさは異なるが構造は同じだ。 チョッテ…

〈朝鮮の風物・その原風景 14〉タンベ
2008年10月24日 00:00
貴賤問わず愛された嗜好品 金得臣の風俗画「破寂」は、ヒヨコをくわえて逃げる野良猫めがけて、この家の主が縁側を転げ落ちながらキセルをふりおろす姿をユーモラスに描いた傑作である。申潤福の風俗画「双剣対舞」…