公式アカウント

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 9〉臥箜篌(ワゴンフ)、豎箜篌(スゴンフ)

ハープのような優しい音色、いろんな形と絃の数 新年最初の楽器は、前回に続いて古楽器の箜篌を紹介しよう。 箜篌は、古代中国・朝鮮・日本で使われた撥絃楽器の一つでハープに似ている。日本では百濟琴と呼ばれて…

〈朝鮮の風物・その原風景 16〉ソッタルクムムナル(大晦日)

一家総出で正月の準備 12月を「섣달」といい、大晦日を「섣달 그믐날」とよぶ。「섣달」とは「설」(正月)をむかえる「달」(月)の変化したものといわれる。「그믐」は、明かりが消え入る「그물다」が語源で、…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 8〉月琴、郷琵琶

丸く美しい月の形、高句麗時代の音色を伝える 今回からは人々がよく知っている、古楽器を紹介しよう。 遥かかなたシルクロードをたどり、沢山の国々の物として根づいた楽器、わが国にも伝えられた古楽器のうち、ま…

〈朝鮮の風物・その原風景 15〉チゲックン

外国ではエキゾジズムと絶賛 1世紀前に朝鮮をおとずれた外国人の目に、ものめずらしく映ったもののひとつに繁華街や市場で客待ちするチゲックンがある。 チゲックンとは、荷物の運び屋、今でいうポーターである。…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 7〉チョッテ

「萬波息笛」と呼ばれた国宝、柔らかく優雅な音色 我が国で改良されたチョッテ(煽企、腺企)には、高音チョッテ、中音チョッテ、そして低音のチョッテの三種類がある。 大きさは異なるが構造は同じだ。 チョッテ…

〈朝鮮の風物・その原風景 14〉タンベ

貴賤問わず愛された嗜好品 金得臣の風俗画「破寂」は、ヒヨコをくわえて逃げる野良猫めがけて、この家の主が縁側を転げ落ちながらキセルをふりおろす姿をユーモラスに描いた傑作である。申潤福の風俗画「双剣対舞」…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 6〉ピリ

管楽器の「花形」、高句麗音楽の音色を現代に ピリは朝鮮半島のダブルリードの縦笛。一般的に言われる笛(リコーダや横笛など)とは異なる。ピリの種類にはヒャン(郷)ピリ、セ(細)ピリ、タン(唐)ピリ、そして…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 5〉洋琴(ヤングム)

欧州~シルクロード経て朝鮮へ、金属性の明るい音色 朝鮮半島の民族楽器の形態は、床に座って生活する「オンドル文化」と密接な関係があるようだ。それらは内陸から伝えられたもの、朝鮮で変化したものなど65種類…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 2〉コムンゴ

ソンビの気性を表す楽器 さて、今回は皆さんにとってまだなじみの浅い、しかし長い歴史を持つ民族楽器を紹介しよう。数年前に金剛山歌劇団公演で演奏を聴いた方はもう一度記憶をたどってその音を思い出してほしい。…

〈朝鮮の風物・その原風景 13〉タルノリ(仮面戯)・その2

女権への男権の不当性も表現 時代を超えて連綿と受け継がれてきたタルノリは、17世紀から18世紀にかけて全国各地に根をおろし、それぞれ個性豊かな地域タル文化を創生させた。 しかしその後の激しい時代変化と…