
〈朝鮮の風物・その原風景 21〉アメ売り
2009年06月26日 00:00
庶民には高嶺の花 ひと昔まえ、大道の物売りのなかで目を引くものの一つにアメ売りがある。 アメを入れた浅底の木箱を紐でたすきがけにし、アメばさみのリズミカルな音にあわせて「アメ打令」をひとくさりうなって…

〈朝鮮の風物・その原風景 20〉サンナムル(山菜)採り
2009年05月26日 00:00
自然の恵みと「旬の味」 昨今、山菜採りはちょっとしたブームの観がある。ハイキングとセットにした各地の山菜採りツアーなどがなかなかの人気のようだ。 古来朝鮮民族は山菜(サンナムル)をこよなく好んで食した…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 12〉建敲(コンゴ)、踞虎(ロゴ)、晉鼓(チンゴ)、雷鼗(ルェド)
2009年05月09日 00:00
音楽の始まりと終わり伝える さまざまな装飾、足元には虎 80余種類とも言われる民族楽器の中で、打楽器は30余種類と大きな比重を占めている。打楽器は、古くから人々が手にし、心を表現してきた楽器である。世…

〈朝鮮の風物・その原風景 19〉洗濯場
2009年04月24日 00:00
噂や世間話の花が咲く ひと昔前まで、村はずれの川辺には必ずといってよいほど洗濯場があった。水はけも劣悪だった時代には、川こそ最も洗濯に適した場所といえた。 こんにち洗濯は、洗濯機にとって代わって久しく…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 11〉教坊鼓(キョバンゴ)、編鐘(ピョンジョン)、柷(チュク)
2009年03月27日 00:00
地と空開き、音楽始める 太鼓に青、赤などで方位示す 2回に渡り古楽器の中から弦楽器、そして管楽器の紹介をしてきたが、少しでも古来の楽器に親しみを感じてもらえただろうか。 民族楽器の多くは、その民族固有…

〈朝鮮の風物・その原風景 18〉婚礼風景
2009年03月27日 00:00
家父長制と「嫁とり婚」の定着 民族衣装で着飾った新郎、新婦が馬、輿に乗り、お供に伴われて野道をゆく婚礼図は、牧歌的で心和む原風景のひとつだが、いまは映像や風俗画でしか見ることができないノスタルジックな…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 10〉蟹降、螺角、笙簧
2009年03月13日 00:00
農楽の始まりを告げるラバル、日本の雅楽との関わりも 今回は管楽器のルーツを隣国に及ぼした影響を考えながらたどることにしよう。 まずはわが国で唯一とされている金管楽器、ラバルの紹介。 この楽器は楽器作り…

〈朝鮮の風物・その原風景 17〉綱曳き戯
2009年02月20日 00:00
豊穣願う民衆のパワー 詩人許南麒は、「朝鮮歳時記」で朝鮮民俗戯の綱曳きを「索曳き」と表記している。小学校の運動会のそれと混同されることを避けるため、あえて当用漢字の綴りを無視したという。 規模の大きい…

〈民族楽器のルーツをたどる・ウリナラの楽器 9〉臥箜篌(ワゴンフ)、豎箜篌(スゴンフ)
2009年01月16日 00:00
ハープのような優しい音色、いろんな形と絃の数 新年最初の楽器は、前回に続いて古楽器の箜篌を紹介しよう。 箜篌は、古代中国・朝鮮・日本で使われた撥絃楽器の一つでハープに似ている。日本では百濟琴と呼ばれて…

〈朝鮮の風物・その原風景 16〉ソッタルクムムナル(大晦日)
2008年12月19日 00:00
一家総出で正月の準備 12月を「섣달」といい、大晦日を「섣달 그믐날」とよぶ。「섣달」とは「설」(正月)をむかえる「달」(月)の変化したものといわれる。「그믐」は、明かりが消え入る「그물다」が語源で、…