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〈朝鮮近代史点描 2〉西洋の科学技術に学ぶ

Q:日本の江戸時代末期には、蘭学派とか洋学派とかいう人が出てきますが、わが国には、洋学はなかったのでしょうか? A:実学派といわれる人の中でも、洪大容(1731~83)とか、朴趾源(1737~1805…

〈朝鮮近代史点描 1〉近代の胎動

Q:古代から日本に高度な文化と技術を伝えてきた朝鮮がなぜ近代になって苦汁の歴史を強いられることになったのでしょうか。 A:いやあー、難しい質問です。これは、一口に説明できませんので、その質問を常に念頭…

全浩天箸「世界遺産高句麗壁画古墳の旅」を読む

秘蔵カラー写真満載 日本の古代文化の源流 華やかに 日本と朝鮮との関係史について多くの著書をもつ筆者が、昨年7月ユネスコ世界遺産委員会で世界遺産に登録された高句麗壁画古墳を中心にまとめた「世界初のハン…

〈朝鮮歴史民俗の旅〉テコンド(2)

テコンドをひと言で言えば、豊富で華麗な足技を主体にした打撃系の格闘技である。その足技は美しくも変幻自在、すさまじいスピードで攻撃の角度を変え、相手に攻撃を予測させないで襲って倒す。限りのない技と工夫が…

〈朝鮮歴史民俗の旅〉テコンド(1)

格闘技でオリンピックの正式競技になったのはレスリングとボクシング、柔道、そしてテコンドである。前者2つの発祥地が欧州であるのに対して、柔道とテコンドはアジアである。 朝鮮では古くから武術が盛んであった…

〈朝鮮歴史民俗の旅〉姓名(2)

朝鮮の姓氏、本貫のなかで一番多いのは、後世が特定の人物を始祖に見たてて始めたものである。いずれも当代一流の人物を始祖に奉りその地名を本貫にしている。 慶州崔氏の始祖は新羅の碩学・崔致遠。12歳の若さで…

〈朝鮮歴史民俗の旅〉姓名(1)

「虎は死んで皮をのこし人は崩じて名を遺す」ということわざがある。人はその名において自己の存在を現し、死後においては歴史に刻んで足跡を残す。 朝鮮の姓氏を理解するうえで鍵となる言葉がある。姓と本貫と行列…

〈朝鮮歴史民俗の旅〉妓生(2)

張緑水はソウルのある高官の下女で主人もいたが、暴君燕山君に見初められて妓生になった女である。器量もよく歌舞も上手であったが、30歳を過ぎながらも、その振る舞いは17、8の愛くるしさであった。燕山君は彼…

〈朝鮮歴史民俗の旅〉妓生(1)

妓生の本来の姿は特殊技能を持った女性である。鍼灸や歌舞の技能に優れ、必要に応じて社会に奉仕する技能集団であった。医療関係には尚房妓生・薬房妓生がおり、歌舞関係には声妓、歌妓、舞妓がいた。 技能をもって…

〈朝鮮歴史民俗の旅〉両班(2)

官吏たちの退勤時間は酉時(午後5~7時)であった。帰途に部署の同僚たちで酒盛りを交わすのが日常的だった。地位の低い堂下官たちは酒幕を利用したが、高位の官僚たちは官舎か料亭を使用していた。 朝鮮王朝はこ…