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〈朝鮮史から民族を考える 21〉植民地期の朝鮮人史学者たち(上)

「民族史学」の創始者、申采浩 朝鮮人不在の近代朝鮮史学史 従来、長年にわたって、朝鮮近代歴史学の成立は、植民地期の日本人研究者によってなされたと考えられてきた。いわば、朝鮮人不在の近代朝鮮史学の形成と…

〈人物で見る朝鮮科学史 62〉中世末期の科学文化(1)

任元濬、天然痘の知識を整理 朝鮮王朝時代は壬辰倭乱を境に前期と後期に分けられる。前期の科学文化は世宗時代があまりにも華々しいので、その後の発展がかすんで見える。しかし、科学が蓄積されて伝承される知識で…

〈関東大震災下の朝鮮人虐殺問題 5〉内務省の組織的伝播で自警団発生

(3)流言の伝達 大震災の朝鮮人虐殺事件でまず問題になるのは、大虐殺の直接の契機となった「朝鮮人暴動」流言は誰の発想になり、誰が発布し、どう伝達されたのか、ということである。 ■

〈人物で見る朝鮮科学史 61〉ハングルと死六臣(4)

一流の学者で権力者、申叔舟 死六臣は、日本でいえば赤穂浪士の討ち入りのような話として小説やドラマにもなっているが、とくにリム・ジョンサン「삭풍 (北風)」(文学芸術総合出版社)は作者が歴史学者という異…

〈続・遥かなる高麗への旅・朝鮮史上初の統一国家 2〉民衆の決起、新政府を樹立

蒙古の侵略阻止、抵抗の砦は「三別抄」 高麗時代、約1世紀にわたり武人政権(1170・毅宗24年~1270・元宗11年)という特異な政権が続いた。文人の下に位置づけられた武人たちはその不満を爆発させ11…

〈遺骨は叫ぶ 15〉秋田県・小坂鉱山・逃亡者捕らえられると袋叩きに

栄養失調で倒れ、亡くなる人続出 青森との県境近くにある小坂鉱山(秋田県鹿角郡小坂町)は、1861年に地元の人が発見した。南部藩が開発したが、のちに官有となったものの実績が上がらず、藤田組に払い下げられ…

〈人物で見る朝鮮科学史 60〉ハングルと死六臣(3)

集賢殿の「八学士」、成三問 「世宗実録」にはハングル創製を完成させた人物として、鄭麟趾とともに崔恒、成三問、申叔舟、朴彭年、李善老、姜希顔、李★(★=王へんに豈)ら8人の名を記している。鄭麟趾を除いて…

〈続・遥かなる高麗への旅・朝鮮史上初の統一国家 1〉国家の大事、文官が戦闘指揮

外交と軍事で外敵の侵略を撃退/「江東六州」を取り戻した徐煕(ソフィ)   朝鮮半島は三面を海に囲まれ大陸の北方から侵入してくる外敵に悩まされ続けた。王建は建国初期から高句麗の故地回復を図ると…

〈人物で見る朝鮮科学史 59〉ハングルと死六臣(2)

解説本「訓民正音」 世宗時代の科学技術官庁ともいえる集賢殿には30人ほどの学士がいたが、そのなかの多くは漢文を崇高なものと考え新しい文字の創製には反対の立場をとっていた。そこで世宗の命を受け、若い学者…

〈朝大・朝鮮自然博物館 2〉岩石・堂々と並ぶ160種もの岩石

朝鮮の国土 生きている証 昨年、「生物」と「非生物」の境界を論ずる書籍が大変注目された。著者は「生きている」とは何かについて非常に興味深い見解を示してくれた。それは「動的平衡」、つまり「構成成分が絶え…