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〈朝鮮民族の美 4〉白磁鉄絵 雲竜文大壺

白磁に藍色の絵付けをする青華釉薬(酸化コバルト)は、別名を回回青といって、青華白磁が元代に景徳鎮で生産され始めた時は、中国はこれをイスラム圏から輸入しており、朝鮮で青華白磁を作るためには、顔料を中国か…

〈朝鮮仏教と私たち 7〉新羅の仏教(1)

異次鈍の殉教後、仏教の公認へ 新羅は古朝鮮の遺民たちが南下してつくった辰韓12小国の一つ斯盧国(慶州地方)をもとに成立した。朝鮮半島の東南端に位置して王権の確立と国家の統一が遅れ、新羅が高句麗・百済に…

〈歴史×状況×言葉 16〉村上春樹(中)/夢や理想めざす当事者意識は?

前回の記事((上)、6月1日付)が掲載されて数日後のタイミングで、6月9日、村上春樹氏はスペインのカタルーニャ国際賞を受賞した。授賞理由は「その作品が世界の文学界の規範となり、東洋と西洋の架け橋を築い…

〈朝鮮仏教と私たち 6〉百済の仏教(3)

造形の最高の美しさ 重厚な扶餘定林寺址五層石塔(国宝9号・高さ8.33メートル・忠南)と彌勒寺址石塔(国宝11号・高さ14.24メートル、全北益山)は、現存する百済の代表的な建築物であり、仏教建築が到…

〈朝鮮仏教と私たち 5〉百済の仏教(2)

律典を完成させた謙益法師 中国の史書にも百済には僧と寺院・塔が多いが道教の人はいないと記されたほど(僧尼寺塔甚多而無道士「周書」19巻列伝41)、百済では仏教が盛んであった。

〈朝鮮仏教と私たち 4〉百済の仏教(1)

「仏教を信じて福を求めよ」 百済の建国神話では高句麗・朱蒙の子温祚が兄の沸流と共に馬韓の地・漢江流域の慰礼城(今のソウル北漢山付近)に百済を興したとされる。しかし、楽浪郡を制して南下してくる高句麗の圧…

〈朝鮮民族の美 3〉青華白磁 梅花紋瓶

18世紀になると瓶の胴の球体はそのままにして、首の部分が長く上に伸びる、もっぱら酒を入れるための瓶が姿を現すようになる。

〈朝鮮民族の美 2〉青華白磁 梅鳥竹紋壺

白磁の器の用途は多様である。まず祭祀や宴会などの禮式に使われる器は、形が端正で純白磁が多く、宮中で宴会に使われる酒器や花器として使われる場合は、藍色の釉薬を使った青華(日本では染付という)や砂鉄の顔料…

〈朝鮮仏教と私たち 3〉高句麗の仏教(2)

高句麗仏教の隆盛は当時つくられた寺院、仏像、古墳壁画などからうかがえる。仏像の銘文には賢劫千仏(多くの賢人が現れて衆生を救うとされる)、弥勒菩薩像(釈迦の予言により56億7千万年後にこの世に現れるとさ…

〈歴史×状況×言葉 15〉村上春樹(上)/政治嫌悪と自己愛で紡ぐ「物語」

前回からしばらく間が開いたので、連載再開にあたり閑話休題、というわけでもないが、少し趣向を変え今回は現代作家を取り上げようと思う。2009年、村上春樹が発表し爆発的なセールスで社会現象となった「1Q8…