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短編小説「幸福」20/石潤基

「きみは、それだからいけないと言うんだよ。自分の仕事さえうまくいけば、それでおしまいだと思っている。首相同志のおられる平壌の復興ぶりや、国民経済のすべての部門で、3カ年計画がどのように進んでいるのか、…

短編小説「幸福」19/石潤基

包帯をほどいてみて、予想以上に症状が悪いことを確認した僕は、非常に暗い気持ちに襲われた。率直に言って、その時の僕の診断は、治すのは難しいということだった。だが、何気ない顔をしていると当人はかえって平然…

〈学美の世界 33〉子どもたちの嬉しい「裏切り」/文真希

作品を創作する子どもたちの表情は大人顔負けの真剣さだ。五感で得た喜びや感動を「表現」というアプローチで仕掛け、納得するまで求め抜く。社会で積まれた既成概念でもがいている私たち「大人」は、良かれと思い子…

短編小説「幸福」18/石潤基

しばらく息をついた僕は言葉を続けた。 「玉珠さん、いつか機会があったら、僕がなぜ、そのとき変な顔をしたのかお話しましょう。遠からずそんな機会も来るでしょう。きっと来ますとも」 僕の謎のような答えを聞く…

短編小説「幸福」17/石潤基

僕は欣然として血を取ると、さっぱりした気持ちで手術に取り掛かった。実際、切開してみると、いま少し遅かったら危ないところだった。手術は4時間以上かかった。縫合を終えてしまうと、僕の脚もふらふらしてきた。…

〈民族教育と朝鮮舞踊 8〉大音楽舞踊叙事詩「5月の歌」

創作スタッフとしての創造過程(1984.11~1985.5) 1984年11月、私は翌年の大音楽舞踊叙事詩「5月の歌」の創作スタッフの一員として、祖国でのひと月間に及ぶ創作作業に携わることになった。創…

〈関東大震災98周年追悼式典〉語り継ぎが歴史修正への抵抗/東京・荒川河川敷

「関東大震災98周年韓国・朝鮮人犠牲者追悼式」が4日、荒川河川敷の木根川橋下手(東京・墨田区)で行われ、同胞、日本の市民ら約100人が参加した。 一般社団法人「ほうせんか」と「関東大震災時に虐殺された…

〈群馬追悼碑裁判〉不当判決受け最高裁へ上告受理申し立て、同日付で抗議声明も

“結論ありきの杜撰な判断” 群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」にある朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑をめぐり、県が設置期間の更新を不許可にしたのは違法だとして、碑を設置した市民団体が、処分の取り消しなどを求…