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〈渡来文化・その美と造形 45〉金石文(4):船首王後の墓誌

船首王後の墓誌は、大阪府柏原市国分松岳山の古墳から江戸時代に発見されたらしいが、出土地点ははっきりしない。 金銅製で、長さ29.4センチ、幅6.7センチ、長さ1.5ミリである。 銘文は、表に4行86字…

〈若きアーティストたち 78〉作曲家・趙世顕さん

人間の根本、芸術で表現したい 「人と違うことをするのが好きなんだ。みんなと同じなんてつまらないでしょ。『同胞初○○』なんて言われたときにはたまらない」 そう話すのは、現在フリーで作曲活動をしている趙世…

〈渡来文化・その美と造形 44〉金石文(3):道薬師の墓誌

人間は必ず死ぬ。死ねば、ほとんどは墓に埋葬する。日本の古代、奈良時代(8世紀)には基本的に火葬する。そういった墓から墓誌が発見されたりする。「佐井寺僧 道薬師」の墓誌もそうであった。 墓誌は1958年…

〈子ども美術館 11〉優秀賞「人気のないラーメン屋さん」(クレヨン、水彩)

東京朝鮮第1初中級学校・初級部3年 金成泰 ラーメンどんぶりのロボットとその上でスープを注ぐロボットが店で黙々と働いている。 評判が悪いのか頭の上で一生懸命作るラーメンを食べてくれる人は一人もいない。…

〈みんなの健康Q&A〉あいさつ(上):受け止め方

ようやく寒さも峠を越し、日中は暖かさも感じられるようになってきました。そして、もうしばらくすると、街には社会人1年生やピカピカの大きなランドセルを背負った小学新1年生を見かける季節がやってきます。 そ…

〈歴史×状況×言葉 13〉湯浅克衛(上)/美化される朝鮮の記憶

前回まで中島敦のことを書いたが、中島と京城中学校で同級だった湯浅克衛(1910~1982)がいる。もはや今日ではほとんど知られていないが、生涯朝鮮を書き続けた数少ない日本の作家である。中島と同じく植民…

〈渡来文化・その美と造形 43〉金石文(2):文祢麻呂の墓誌

この墓誌は1831(天保2)年9月、奈良県宇陀郡榛原町八滝の文祢麻呂の墓から発見された。 この時の記録によれば、「金銅製の骨蔵器の中にやはり金銅製の壷をおさめ、別にまた銅箱の中に銅製の墓誌をおさめ、そ…

〈渡来文化・その美と造形 42〉金石文(1):多胡碑

多胡碑は群馬県多野郡吉井町にある。711(和銅4)年になった。近くに建っている山ノ上碑(681=天武天皇10年)と金井沢碑(726=神亀3年)とを含めて上野三碑と称せられ、古代史研究上、大変大きな意味…