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〈朝鮮史から民族を考える 5〉近現代日本の対外関係の基底(上)

先の戦争をどう見るか 「太平洋戦争」 日本の近現代史は第2次世界大戦の敗戦を境に、いわゆる「戦前」と「戦後」に分けることができる。そこでは、先の戦争の起点をどこに見るかということが日本近現代史の把握に…

〈朝鮮通信使来聘400年 12〉江戸の通信使とオランダ人

2千人の大行列を百万群集が見物 今の日本人は、長崎が海の表玄関であったと思い込んでいる。 しかし、江戸の人たちは、通信使が国賓であり、オランダ商館長は一介の異国の商人に過ぎないことを知っていた。 通信…

〈人物で見る朝鮮科学史 43〉世宗とその時代(2)

中世の朝鮮 最高の技術者、蒋英実 韓流ドラマ「チャングムの誓い」の人気は衰えず、今もNHKで放送されている。その終盤に自分の命を救ったチャングムを侍医にしようとする中宗に対して大臣たちが反対する場面が…

〈人物で見る朝鮮科学史 42〉世宗とその時代(1)

黄金時代開いた第4代世宗 1392年李成桂が建国した朝鮮王朝も第3代太宗の時代には安定し、第4代世宗の時代に隆盛期を迎えた。世宗時代(1418~1450)はしばしば朝鮮文化の黄金時代ともいわれるが、そ…

〈遺骨は叫ぶ 9〉室蘭日本製鋼所・3千人中千人が逃亡、辛い強制労働

寮ごとに下士官あがりの指導員置き徹底監視 室蘭市は、北海道では最大の軍需工業の基地であった。その中心になっていたのが、日鉄輪西製鉄所と日本製鋼所であった。この二つの企業は、日露戦争後に発足したが、さら…

〈朝鮮史から民族を考える 4〉朝鮮民族の形成発展(下)

開放的な前近代の「民族」意識 朝鮮民族の形成 中国の東方に位置する世界で、最も早く国家形成のメカニズムが始動するのは、朝鮮半島の西北部を中心とした地域であった。檀君朝鮮や箕子朝鮮の伝説の信憑性はともか…

〈朝鮮史から民族を考える 3〉朝鮮民族の形成発展(上)

200の国家、4千~5千の民族 民族の形成 現在、世界にはおよそ200の国家が成立しており、その内部に、四千から五千といわれる民族集団が取り込まれている。世界の民族の歴史を全体として包摂するような発展…

〈朝鮮通信使来聘400年 11〉朝鮮・清・日本を結ぶ

使節往来、友好200年 朝鮮は、清と日本に国の使節を送り、三国の国際交流を結んだ。 朝鮮は、日本に清国の情報を知らせ、清には、日本の動向を伝えている。 通信使の派遣と、東莱と対馬の定期的往来によって、…

〈朝鮮史から民族を考える 2〉理論的問題(下)

「われわれ意識」の下部構造 愛国心、祖国批判 いま、日本では、愛国心が国家主義にかすめ取られ、愛国でなければ反日であるという極端な言説が幅を利かしている。愛国心はパトリオティズムの日本語訳とされている…

〈朝鮮史から民族を考える 1〉理論的問題(上)

ナショナリズムの積極的役割 連載にあたって 現在、「民族」をめぐって多種多様な言説が飛び交っており、在日同胞の間でもさまざまな考え方が見られる。民族的な存在である在日朝鮮人にとって、「民族」に対する理…