公式アカウント

〈人物で見る朝鮮科学史 70〉実学の時代(1)

西洋知識の導入図った金堉など 朝鮮王朝時代の科学技術を鳥瞰した時、二つの大きな山がある。一つは前期の世宗時代の科学技術であり、もう一つは後期の「実学」である。 壬辰・丁酉倭乱とその後の清国の侵攻などに…

〈朝鮮史から民族を考える 27〉歴史教科書問題(上)

略奪戦争と冷戦政策の連続性 国家にとっての歴史教育の役割 なぜ、歴史教科書の記述内容が国家間での激しい政治的対立の焦点になるのか? その根本的な理由はといえばほかでもない、私たちがそのなかで生きている…

〈遺骨は叫ぶ 19〉岡山・三井造船玉野造船所

暴行、拘束、病気、ケガで多くの死者 岡山県南部の宇野港(現玉野市)は、明治中期までは塩田地帯だったが、築港が始まり、1910年に宇野線が開通すると同時に高松との間に宇高連絡船が通ると、交通上の要点とな…

〈人物で見る朝鮮科学史 69〉壬辰倭乱とその副産物(4)

朝鮮侵略に反発した千利休 壬辰倭乱のことを日本では「焼き物戦争」と呼ぶことがある。というのは、この戦いに参加した大名たちがこぞって朝鮮の陶磁器を持ち帰ったばかりでなく、数多くの陶工たちを連行し領内に住…

〈人物で見る朝鮮科学史 68〉壬辰倭乱とその副産物(3)

李長孫が考案した「飛撃震天雷」 SF映画の古典的名作「2001年宇宙の旅」は、類人猿の二つの群れが争う場面からはじまる。ある者が偶然(?)手にした骨で相手を威嚇し、それを空に放り投げると宇宙船に変わる…

〈朝大・朝鮮自然博物館 5〉化石・「東アジアを轟かせたマンモス」

「三葉虫」など208種、255点 博物館に行けば恐竜にあえる、と普通の子どもたちは思っているだろう。確かに、日本に限らず世界中の自然史博物館には工夫を凝らした動植物標本もあるが、展示の目玉はやっぱり恐…

〈朝鮮史から民族を考える 26〉文化財返還問題(下)

民族固有の文化的アイデンティティ 略奪文化財返還問題の視点 周知のように国際社会において、文化財現保有国(旧宗主国)と返還請求国(被植民地国)間では長年激しい論争がたたかわれてきた。文化財を「人類共通…

〈関東大震災下の朝鮮人虐殺問題 8〉集団的に鬼と化した群衆

(3)各地における民衆による虐殺状況 関東各地での朝鮮人虐殺の状況を呈示するといっても、本連載の「はじめに」で述べたように、体験談や目撃記、伝聞記録の多さは他の地震、火災記録の追随を許さないものがある…

〈人物で見る朝鮮科学史 67〉壬辰倭乱とその副産物(2)

許浚が書いた「東医宝鑑」 壬辰倭乱の戦火のなか避難する宣祖と行動をともにし、その相談相手となっていた一人の医者がいた。後に「東医宝鑑」を著す許浚である。 彼は、その道中で人々の惨状を目の当たりにして、…

〈朝鮮史から民族を考える 25〉文化財返還問題(上)

植民地支配による不法略奪 朝鮮総督府の古蹟調査事業 日本に散在する朝鮮文化財については、「韓国文化財管理局・文化財研究所」や「韓国国際交流財団」の調査、李弘稙・李亀烈・黄寿永・南永昌などの調査がある。…