〈特集・ウリハッキョの今〉南武初級/惜しみない愛注ぎ、魅力あるハッキョへ
2016年11月30日 15:39 民族教育神奈川県川崎市北部(中原・高津・宮前・麻生・多摩区)と横浜市、東京都世田谷区の一部の地域から児童らが集う南武朝鮮初級学校。同校は70年間、地域同胞らの惜しみない愛情と努力によって育まれ、こんにちまで900人を超える児童らを送り出してきた。
待ち望んだ学校再開
同地域における在日同胞の子どもたちへの民族教育は、祖国解放後の1945年11月、川崎市高津小学校の一室で産声をあげた。児童60人、教員3人でのスタートだった。
翌年の46年11月1日に学校名を高津朝鮮学院として正式に開校を遂げたものの、学校運営の厳しさから48年6月、一時的な措置として、当時、世田谷区に開校した東京第8朝連初等学校(当時)に全校生を転校させた。
地域同胞たちの強い要望を受け、同年、朝連南武支部では学校建設に向けて始動。49年1月に新校舎建設委員会が組織された。学校建設の話が持ち上がると、中原区に暮らす同胞たちも加勢し、運動はいっそう勢いを増していった。
学校沿革史(1966年4月作成)を開けば、土地代と建設費用の工面に始まり、建設工事、新校舎竣工にいたるまでの、当時の同胞たちの息遣いが聞こえてくる。