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【寄稿】在日バスケ、夢の祖国へ(上)/康哲敏

2016年11月21日 13:27 共和国 スポーツ

未来への新たな出発

「在日朝鮮学生少年籠球訪問団メンバーを発表します」

(本当に実行するんだ。必ず実現させるんだ)

第14次ヘバラギカップ閉会式でのワンシーンである。会場内は誰が選出されるのかとざわついた。緊張の瞬間ではあったが、私にとっては「未来への一歩」を現実的に踏み出す瞬間であった。教員生活20年、こんな日が来るとは考えもしなかったと、私は一人感慨にふけっていた。

◇ ◇

何を隠そう、私の実質バスケ歴は中学のたった3年間のみである。大学卒業後、バスケ経験があるということで、有無を言う間もなく初級部バスケ指導を任された。最近では大学までバスケ部に所属し、一定の知識がある教員も増えたが、当時のバスケ部担当教員たちは、私のような経歴の持ち主や、まったくの未経験者というケースが多かった。他のスポーツに比べてレベルも高くなく、大会も細々であったと記憶する。

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