崔栄徳×SONGILオータムコンサート「Soli」/異なる伝統が織りなす、魅惑のサウンド
2016年10月03日 16:56 文化金剛山歌劇団チャンセナプ奏者・崔栄徳さんとヴァイオリニスト・SONGILさんによる「オータムコンサート『Soli』」が9月30日、よみうり大手町ホール(東京都千代田区)で行われた。同胞、日本市民ら440人が観覧した。
“勇気と力与える珠玉の演奏”
二つの異なる伝統が交差する――。金剛山歌劇団のチャンセナプ奏者・崔栄徳さんとバイオリニスト・SONGILさんによるオータムコンサ―ト「Soli」。
デュオ「キャラバン」の力強い演奏で幕をあけた第1部では、SONGILさんによるソロ「月下美人」「情熱の砂」や崔栄徳さんによるソロ「熱風」「思郷歌」などそれぞれの魅力あふれる演奏が披露された。一部のラストを飾ったのは「해와달―陰と陽―」。初公開となる同曲は二人の合作。今回のコンサートのテーマである異なる伝統文化の融合を、相反する太陽と月、陰と陽にみたて、互いを照らし合わせるような一つのハーモニーを作り出したいという思いを込めた。
デュオ「風笛」の演奏ではじまった第2部。崔栄徳さんと元金剛山歌劇団団員の安秀子さんによる夫婦デュオ「アガヤ」の情感たっぷりの演奏が、観客の感動を誘い、「情熱大陸」の演奏で会場は一気に熱気に包まれた。崔栄徳さんの十八番「リョンガンキナリ」がSONGILさんとのデュオバージョンで披露されると鳴りやまない歓声とアンコールが会場にこだました。
アンコールに応え、披露されたのは1部で披露された「해와달―陰と陽―」。ここでは、この日ともに舞台を作り上げた日本と在日のピアノ、ギター、パーカッションなどの奏者たちが紹介された。ラストに披露されたのは「リムジン河」。金剛山歌劇団の声楽家・李紗栄さんが出演し、ともに統一への思いを奏でた。