〈民族教育と歌 2〉朝鮮学校弾圧の刻印―川崎朝鮮小学校校歌/金理花
2016年05月30日 13:55 文化 民族教育「ふたたびやってくる、4.24の日が、血に染まった怨恨の日が…」
これは民族教育弾圧に抵抗する歌謡として創作された「4.24のうた」の冒頭の歌詞だ。近年では留学同学生によって上映された演劇「チョゴリ」においてもうたわれた(上演日は2014年3月9日)。
1948年、「4.24教育闘争」を象徴とする朝鮮学校弾圧は全国に及んだ。学校は閉鎖され、一部は日本の公立学校に分校として接収された。その歴史を示す記録のひとつに川崎朝鮮小学校の校歌がある。川崎市教育委員会が1958年に発行した「学校沿革誌」には「桜本小学校分校」の校歌として紹介され、楽譜はなく原曲を日本語訳したと思われる歌詞のみ記載されている。作詞者は鄭白雲、作曲者は当時朝連横浜小学校の教員だった田弼源である。1949年の「第二次学校閉鎖令」後も、日本の公立分校という形で朝鮮学校が存在し続けたことを、この校歌はまさに体現している。