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〈続・朝鮮史を駆け抜けた女性たち 28〉孫のため王権確立に尽力/貞熹王后尹氏

2011年05月06日 00:00 文化・歴史

朝鮮王朝初の女性摂政

姉の代わりに輿入れ

貞熹王后の陵

貞熹王后の陵

「母の背後に隠れ、大人の話を聞いていた姿が監察尚宮の目にとまった。姉より尹氏の姿がよりいっそう非凡だということが宮中に報告され、王家への輿入れが決まり」

「松窩雜★1(★1=言に兌)」(李★2(★2=皀に旡)、1522~1604)にあるように、坡平府院君尹璠の娘である尹氏(1418~1483)には、世宗王の次男首陽大君の婚姻相手として当初白羽の矢が立っていた姉の代わりに、その美貌と聡明さゆえに婚姻が決まったといういきさつがある。尹氏が11歳のときのことだ。

当時は多くの大君夫人(王子の夫人)の中の一人にすぎず、まさか自分が国母になろうとは夢にも思わず暮らしていたことだろう。

ところが、夫首陽大君の兄文宗王が幼い息子端宗を残し夭逝、間髪を入れず夫首陽大君が宮中の実権を握るに至ると、彼女の運命の歯車は廻り始める。

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